jejune jargon


春の終わりやさしき空の色は 見上げるとき突然赤く染まる
気付かなかったその激しさ故に 気付かなかったあなたの強さ思う

人間ひとは言うより弱くはないのだと 目を背ける身に降り注ぎ責める
儚げなその羽根は力強く 私の概念過ち砕き舞い上がる

あなたのつらさに気付きたくて 歌をウタう。
愚かなこの旋律は笑んで 乱れ出した

咲き誇る花の影はかたちどる 懐かしき日の面影を
残像となりて手も伸ばせぬ御姿ひと  酔いしれる夢のように



新しい飛ぶ力を得て二人 背を向け歩き出すそれぞれの道
違う扉の向こうへ行き羽根を 引きちぎって泣いたのは自分だった

あなたの弱さを作りそうで 歌をスてた。
邪魔者ただの男になる前にどうか……早く飛んで?

降りしきる花の影はかたちどる 懐かしき日の面影を
残像となりて手も伸ばせぬ御姿ひと 散り始める夢のように



宵や宵やこの身を隠せ 日ごと 強くなる花の香り
微笑んであなた送り出した身の 醜きこの哀を隠せ

その白き羽根を重くはせぬように 影つくるが消えたのち
あいの歌 口唇くちびるの動きだけで 酔いしれる夢のように
閉ざされた闇の中で


 
 「jejune=子供じみた・幼稚な」「jargon=わけのわからない言葉・専門的過ぎる用語」
 つまり「何を幼稚でわけのわからないことを言ってるんだか」という自嘲と
 「伝わったら困るから、専門的過ぎる用語で言う」という意味との掛け。
 という解説を(私が忘れないために)済ませたところで……。
 
 はい、共犯の人ー! きっちり手ぇ挙げてー(笑)
 私の大切な友を、もう一人の大切な友と共犯でネタにしました。若さ若さ。