〜自然からの贈り物〜
3〜4世紀にかけて受け継がれてきた草木染め
茜で赤、藍で青、むらさきで紫、櫟で黒。
今では、ほとんど化学染料ですが
古代からの美しい色は
どんな色だったのでしょう?
1。煮染めするまえに
繊維には動物性と植物性のものがあります。
草木染めの場合、動物性の繊維はよく染まるのですが、
植物生は染まりずらいので染色する前にちょっと工夫をします。
そう〜タンパク質の牛乳もしくは豆乳を使います。
私はもっぱら・・牛乳を使います。
牛乳は水で2倍に薄めて、布を浸します。
約30分ほど浸し、堅く絞り、乾かします。
牛乳の臭いが嫌いな方は、室内ではなく戸外に
干すことがいいでしょう。
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2。焙煎について
焙煎は色素を布に吸収を良くしたり、発色効果を高めるために必要です。
手頃なものを紹介いたします。
みょうばん:
布100グラムに対して5グラムのみょうばんを湯に
溶かしたあと2リットルの水を入れます。
鉄:
食用の酢200ccに古釘400グラムを入れて20分
煮たあと1週間おいてから釘を取り除いて使う時は
スプーン2杯をポリバケツ(1杯)の水の中に入れて
使います。
他に以下のものがありますが、染色する染剤に
よって使いわけていきます。
酸:
食用酢
石灰:
石灰水にいれて使います。
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3。絹と木綿の性質
絹はフィイブロインというタンパク質から出来ています。
水の中においてプラス、マイナスにイオン化(電気を帯びる)性質があります。
そのため、各染料に対して染着性が優れ金属塩その他の薬品を吸収したり
反応したりする性質に富んでいます。
木綿の成分はグルコースが数多く結合したセルロースであり
分子中に絹のようなイオン化する部分を持っていません。
また、繊維の構造も緻密な結晶構造とそうでない部分があり結晶部分には
染料が浸透しにくくなっています。
木綿浸染色法はいろいろありますが
豆乳、牛乳等のタンパク質→染色→媒染
をおすすめいたします。
ただ・・染めむらがあったり、布の風合いが堅くなる傾向があります。
いろいろ試してみるとおもしろいと思います〜
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4。ミニ知識
草木染めは、山崎斌氏の命名。
化学染料と区別するための名付けのようです。
植物染料は、草木染めの染料の一般的な呼称。
植物ばかりでなく、動物性、鉱物性の染料も含めて呼ばれている
ようですが・・天然染料といったほうが妥当だそうです。
抽出方法は、タマネギ染めの工程の中で
タマネギの皮を煮て水を黄変させたことが色素の抽出なのです。
ほとんどがこの抽出方法で行っています。
染める布と染液の比率は、繊維は重量を
染液は容積を単位とします。
たとえば、浴比1対20
これは、染める布が100グラムとすると
染液は2000ミリリットルつまり2リットルなのです。
染める布は、必ず・・洗って汚れと糊があれば落とします。
また、重さを量ってから染色しましょう〜
媒染剤は、染める布の固着、発色をうながします。
また、媒染剤として・・アルミニウム、銅、錫、クロム、鉄
などの金属塩が用いられています。
鍋は、アルミと鉄鍋は媒染と染色が同時に
行われるので使用しません。
おすすめは・・ステンレスですが・・
もしなければ・・ホーローでもいいと思います。
ただ・・傷がついてアルミが溶ければ台無しです。
注意をして使いましょう〜
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5。草木染めの染色方法
抽出方法
染料の重さは、染める布の重さと同量がめやすです。
少なくてもかまわないのですが・・
水は染料の5〜10倍。かりに染料が100グラムなら
水は500ミリリットルから1000ミリリットル。
抽出が終わったら、染料は取り出して染液を布でこします。
浴比
染液の量は染色する布の重さ20〜40倍。
染色
染色は高温で行います。
染色時間は・・30〜60分。
媒染
媒染剤の重さは染色する布の重さの4〜5パーセント。
染色する布が浸かるくらいの水の量はほしいです。
媒染温度は常温。時間は30〜60分。
劇薬には要注意です。
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