津軽三味線・民謡・手踊り・ねぷた絵などの伝統文化の継承支援


津軽三味線は、「津軽」という地域名を冠した楽器です。フレンチホルンや薩摩琵琶など、地域名を冠した楽器は少なく、その中でも津軽三味線は別格の存在です。


他の三味線奏者の中でも、「津軽」と別扱いすることに対して文句を言う人はいないでしょう。





弦楽器にして、打楽器。その多様で力強い表現力は、エレキギターやヴァイオリン奏者などが一目置くような存在です。演奏だけではなく、民謡や踊り、そして、ねぷた絵までと共演する高度な芸術です。


しかも、黒石市は津軽三味線の代表曲「津軽じょんがら節」の発祥地。ビートルズのアビィロードのような、全国の津軽三味線愛好家にとっての聖地です。





ベースボールはアメリカ、フットボールはイギリスの文化です。大阪でも、人形劇に浄瑠璃と三味線を組み合わせた「文楽」を守り育てています。


文化は、買ってはいけません。文化は「創るもの」「売るもの」です。自分たちの文化を育てることが大切です。


テレビを観ていると、外部の文化に侵されます。テレビなんか観ていないで、生の演奏を聴くべきです。そして、客の立場でも、演奏者に影響を与えるような独自の楽しみ方を生み出さないといけません。


しかし、黒石市民の郷土の文化に対する関心はとても低い。


津軽伝承工芸館やこみせ駅で津軽三味線の定期演奏会が開かれているのに、わずかな観光客が来るぐらいで、地元民が聴きに来ることはほとんどありません。みんな家の中でテレビばかり観ている。


こうした伝統文化は、演じる側だけでなく、楽しむ側の役割も重要です。「演奏会」にするためには、演奏者と観客の両方が必要です。そして、ジャズでも野球でも、客が熱狂することによって、名場面が誕生します。





さすがに、世界有数の観光地、京都にはかないませんけれども、街の規模を考えれば、黒石の文化水準の高さは京都や金沢に並びます。


そして、津軽三味線は、津軽共有の文化財。伝承体制が整っている黒石が率先して、津軽を引っ張れるようにしなくてはいけません。


常に街中で津軽三味線が響くように、幼少期から、演奏に親しめるような環境を作らなくてはいけません。学校の校歌演奏も、西欧のピアノではなく、津軽三味線伴奏にすべきでしょう。


芸事を育てるには時間がかかります。今、まいた種が実になるのは「20年後」。長期的な方針が必要です。


子どもの才能はどのように伸びるかわかりません。ただ、大人になって活躍するような人は、幼少期から強い関心を示すものです。


手踊りの「しほちゃん」のような天才児を、黒石でも発掘しなくてはいけません。


今は、千葉勝弘先生や佐藤晶さんらが、黒石の津軽三味線文化を牽引しています。





市は支援していますけれど、市民の後押しが弱い。なので、演奏者だけでなく、客や舞台を育てる施策が必要です。



【津軽手踊り】 りんごとしほちゃん5歳とじょんから節