KANANは、僕が1998年から構想・執筆を続けているライフワーク作品である。

 全ての物語に共通するテーマは、理想郷とされる神域の大地・KANANを探し出す事と、100人以上からなる少年たちのストーリー、という事である。当初は、スタンド・バイ・ミーのように、理想郷を探し出した後、行く者と帰る者とに分かれ、帰った者の後日談風に終わらせるつもりだった。だが、構想を続ける内に、理想郷KANANの定義が少しずつ変更され、現内容は2001年からの構想に即しており、2000年から3部構成の物語となっている。


◆KANAN〜約束できない地平へ〜

 第1部は、HPというインターネットの特性を活かしたリンクノベルであり、読者は物語の所々に散りばめられたリンクから、その要素に付随する物語または説明を参照し、物語の展開を読者で決定する事が可能である。

◆KANAN2〜永遠なる大地へ〜

 2部は単純な小説であり、1部を読み解くヒントとして位置づけられている。舞台は、1部より8000年前のニーヴァ。文明が歩み始めた頃の時代の話であり、1部で語られている伝説との相違や共通点等を探し出し、より明確なKANAN像を作り上げる事がテーマとなる。

◆KANAN3〜有限なる未来へ〜

 3部は、集大成。あらゆる物語の結実として、現実世界の動向に即した展開となっている。

 完結までは、ロード・オブ・ザ・リングのように2、30年くらいかかると考えられるが、気長に付き合って頂けると嬉しい。