回答例(平成23年度学科)
| 初 段 : 「三つの間合い」を書き、説明しなさい。 |
| 間合いとは自分と相手との距離をいう。間合いには、一足一刀の間合い、遠い間合、近い間合いの |
| 三つがあります。 |
| @一足一刀の間合は、剣道の基本となる間合で、一歩踏み込めば相手を打突することができる距離で |
| あり、一歩さがれば相手の打突をかわすことができる距離である。 |
| A遠い間合(遠間)は、相手との距離が一足一刀の間合より遠い間合で、相手が打ち込んできても |
| 届かないが、同時に自分の打突も届かない距離である。 |
| B近い間合(近間)は、相手との距離が一足一刀の間合よりも近い間合で、自分の打ちが容易に届く |
| かわりに、相手の打突も届く距離である。 |
| 二段・三段 共通問題 :「二・三段の技」(連続技)について説明し、主な技を書きなさい。 |
| 最初の部位を打突して、これによって相手が変化し、隙のできた部位を続けて打突する。また、間合が |
| 遠くて一本うちの技をしかけることが出来ない場合や、構えに隙がなくて打突が出来ない場合に、最初の |
| 打突で打間をつくるとともに構えを崩し、すかさず隙のできた部位を打突する技も二段技である。 |
| なお、体当たりを行い、引きながら打つ場合もある。主な技は次のとおりです。 |
| @二段の技 |
| ・小手→面 ・小手→胴 ・面→面 ・面→体当たり引き面(または、小手、胴) ・面→胴 ・突き→面 |
| A三段の技 |
| ・小手→面→胴 ・小手→面→面 ・小手→小手→面 ・小手→突き→面 ・面→面→胴 |
| ・突き→面→胴 ・突き→面→面 ・小手→面→体当たり引き胴 |
| 二 段 : 「基本打突や技の練習」で気をつけることを述べなさい。 |
| @正しい姿勢で、気力を充実させ、互いの攻め合いから打突する。 |
| A適切な間合から、打突の機会を的確にとらえ、大技で打突する。 |
| B一打ちごとに充実した気勢で、確実に気剣体一致の有効打突となるようにする。 |
| C手先や腕だけで打つのではなく、充実した気勢と体を伴って腰から打突する。 |
| D打突後は身構え、気構えなどの残心をとり、次の打突に備える。 |
| 三 段 : 「打突の好機」について説明しなさい。 |
| 打突の好機は基本的には次のとおりである。 |
| @相手の動作の起こり頭(出ばな) |
| A技の尽きたところ(動作や技がおわったところ) |
| B居ついたところ(身心の緊張がゆるんだ瞬間、気持ちで圧倒されたとき) |
| C引きはな(退がるところ) |
| D受け止めたところ(受け止めたところ以外に隙が生じる) |
| E息を深く吸うところ(息を吸うときは、相手の動作が止まる) |
| 四段・五段 共通問題 :「切り返しの受け方」について説明し、「指導上の留意点」を述べなさい。 |
| 中段の構えから、機をみて剣先をやや右に開いて正面を打たせる。直ちに連続左右面を後退または |
| 前進しながら打たせ、打ち終わったら間合をとって中段の構えになり、直ちに剣先をやや右に開いて |
| 正面を打たせる。なお左右面の受け方には次の2とおりがある。引き込む受け方は、特に初心者の |
| 打ちを受けるときに用いられ、一本一本の打ちを十分に伸ばすようにする。打ち落とす受け方は、 |
| 技能の上達した者の打ちを受けるときに用いられ、打つ瞬間の手の内の締めや、打ち落としされた |
| ことによる上肢の脱力と手の返しを修得することができる。 |
| 指導上の留意点は、 |
| @受け方は、引き込む方法と打ち落とす方法があるので、掛かる者の技能を認識させる。 |
| A連続左右面打ちは歩み足で受ける。竹刀を垂直にして、左こぶしの位置はほぼ腰の高さ、 |
| 右こぶしの位置はほぼ乳の高さにし、両こぶしが上がり過ぎないようにさせる。 |
| B気を張って(気を入れて)合気となり、大きな声を掛けて相手を引き立たせるようにさせる。 |
| C左右の面打ちは、左面から打ち始めて左面打ちで終わるように習慣づけ、正面打ちも正確に |
| 打つようにさせる。 |
| D前進と後進の両方を必ず行わせる。 |
| E最後の正面を打った後は残心を示すようにさせる。 |
| 四 段 : 「剣道が上達するための要件」を述べなさい。 |
| 「剣道の理念」や「剣道修練の心構え」についての理解を深め、自分なりの目標を持ち、一生が修行である |
| ことを自覚して、常に真剣な気持ちで修行をすることが大切である。また、素直な気持ちで師の教えに従い、 |
| 基本と応用に熟達するよう修練し、稽古の積み重ねと心の工夫に努める。こうした鍛錬的な実践と同時に、 |
| 剣道を取り巻く理論的な研究を深め、形の習熟などによって理合を認識し、心身ともに健全な生活を送る |
| ことが大切である。 |
| 五 段 : 「攻め・崩し」について説明しなさい。 |
| 相手を攻めて何らかの変化や反応があり、構えの崩れや心に動揺が生じたところを打突することが大切である。 |
| 相手を攻めて崩すには、次の三つ方法がある。 |
| @剣先によって攻める・・・お互いが中段の構えで剣先を中心につけて攻め合っている場合は、お互いに打突の |
| 機会が得られない。そこで、相手の竹刀に対して「触れる」「押える」「払う」「はじく」 |
| 「張る」「捲く」などの剣先の動きにより、相手の剣先を中心から外して打突の機会をつくる。 |
| A技によって攻める・・・相手が打突しようとする先に、自分から積極的に技をしかけることによって機先を制し、 |
| 相手の構えを崩したり心に動揺を与えることで自分に有利な打突の機会をつくる。 |
| B気によって攻める・・・相手が打突しようとする兆しが出る前に、「打つぞ、突くぞ、抜くぞ」という、強い気迫で相手 の打ち気を封じたり、削ぐなどして勝機をつかむ。 |