04.あの日 |
ねえ、ガウリイ。 あんたは覚えてないでしょうけど、あたし、最初にあんたに会ったときは15だったのよ。 覚えてるって? ホントかしら。 まあそれでね、あたしは今年18なの。 あたし、もう3年もあんたと旅してるのね。一人旅をしてた期間と、同じくらいになっちゃったわ。 ――うん、旅に出たのは12になる前だったから。 ……考えてみれば、大きなごたごたに巻き込まれるようになったのは、あんたに会ってからなのよね。 こらそこ、嘘って言わない! ……ホントよ? それまで魔族に遭遇したのは片手で数えられるくらいしかなかったんだから! …………いや、まあ、それだってじゅーぶん多いんだけどさ……。 とにかく! 魔王が復活しちゃったり、 さっすがあたしよね! ……ちょっと、何なのよその何か言いたげな顔は! まあね、そりゃあたし1人だけだったら、今頃死んでたかもしれないわ。 最初に魔王が復活した時、あの時あんたの光の剣がなかったら、あたしが今生きてるどころか世界そのものが滅んでいただろうし。 アメリアやシルフィールがいなかったらあたしは死んでた。 そうじゃない? もちろん、あたしが今まで生き残れたのはあたしの力量あってこそよ。 でも、あんたやゼルや、アメリアがいたから、っていうのも確かにあって、だからあたし達はいまこうしてるのよ。 ――あんた達が周りにいた、っていうのも、あたしの実力のうちよねー! ……だから、そーいう顔しないでくれる? 『類は友を呼ぶ』? あんたね、自分がそのうちの1人だって……その前に言葉のイミ分かってて言ってるんでしょうね? ……もぉいい。わかってるから! え? …うん、そうね。 なんかね、あんたと会ったあの日から、もう3年なんだなあって、思っちゃって。 ……分かってるわよ、柄じゃないのは。もうすぐアトラス・シティだからかな。 うっさい。だから、わかってるって言ってるんじゃないの。 うん? …うん。ばーか。何を今更。でしょ? ああ、本当にいい天気ね。 もうちょっとこうしていたいけど、じゅーぶん休憩したことだし、行くわよ、ガウリイ! ゼフィーリアはまだまだ遠いんだからね! |
2004.11.12 |