11. 二等分
	妥協は、できない。 　妥協など、できるはずもない。 　行く手を遮る、銀色の細長い、凶器。 　あたしも同じモノを手にして、ギギ、と更に力を込める。 　妥協は、できない。したくもないし、妥協したら敗北だ。 　あたしは諦めない。 　例え勝てる確立が１％しかないのだとしても、あたしはそれに賭ける！ 　だから―――諦めない。 　――ベイクドチーズアップルケーキの、最後の一切れをっ！ 「……………リナ、ガウリイさん」 　最後の一切れをかけて戦うあたし達に、声をかけるはアメリア。 　ちなみに、自分の分のケーキはきっちり確保して、あたし達からなるべく離れるようにテーブルに座っている。 　勿論あたし達は、その声に応えている余裕はない。 　はぁ、とアメリアがため息をつく。 「まぁ、いつもの事だけど…………二等分にするとか、できないのかしら」
	出来ないんだろうなぁ、きっと(笑)

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