小数の二進法表現

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無限等比級数

小数の二進法を無限等比級数を用いて考察することで、小数の二進法の理解を深め、

興味をもつことが、この教材のねらいである。

整数の二進法、…a4a3a2a1を十進法に直すと、

a1+a221+a322+a423… で計算できるが、

小数の二進法、0.a1a2a3a4… を十進法に直すと、

(a1/21)+(a2/22)+(a3/23)+(a4/24)… で計算できる。

例えば、二進法の0.1は 十進法に直すと(1/2)=0.5、

0.11は十進法に直すと(1/2)+(1/4)=(3/4)=0.75 となる。

十進法の小数にも(1/3)=0.33…のように無限小数があるが、

二進法の小数にも無限小数がある。

十進法の有限小数も、有限個の和で表せないことがあり、

例えば十進法の0.1は、十進法では有限小数であるが、

二進法に直すと、(1/2)4+(1/2)5+(1/2)8+(1/2)9+(1/2)12+(1/2)13

(k=1Σ){(1/24k)+(1/24k+1)}=(3/2)(k=1Σ)(1/16k)

=(3/2){1/(1-(1/16))}=(3/2)×(1/15)=(1/10)より、

0.0001100110011…と循環小数となることがわかる。

いろいろな十進法の小数を二進法で表すとどうなるかを考察するとおもしろい。

<参考文献>
[1]白石和夫(2003),講義「情報数理A」.