毎日新聞朝刊 2004年7月5日(月)

小さな詩(うた)、大きな力
                                増田修治著(柏艪舎、1260円)



 「うちの人のおならは変だ。おじいちゃんのはわからないけど、パパは変なタマゴのにおい。ママのは魚をこがしたにおい。お兄ちゃんのはペンキのにおい。弟のは新しいくつのにおい。自分のは…ラベンダー」
 埼玉県の公立小で教壇に立つ著者は長年、子供たちに「ユーモア詩」を書かせている。
 冒頭の「おなら」は3年生の作品。家族や友達との日常に潜んだ喜怒哀楽をユーモアに包み込みながら、互いをいたわる気持ちが芽生えていく。笑いのコミュニケーションを通じた子育て論。

                                    (柏艪舎)