家族大移動
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【往路】まずは福岡からロンドン、そしてケンブリッジへ、という試練の旅。

多くのものは現地調達可能なので、最小限をイギリスの下宿先に予め郵送しておきました。書籍類は、天神の中央郵便局から特別郵袋にて格安料金で郵送。でも、最初の試練は、それにもかかわらず出発日までに増えていってしまった大量の荷物(最低限必要な子供のオムツや着替え、その他諸々の子供用品、妻の所持品諸々、私のノートパソコン、プリンタ、ZIPディスク、ケーブル、ラジオ、...等々、等々)を携行しながら、1歳と3歳の小さな子供たちを行程10数時間の飛行機に乗せること。

福岡始発のロンドン直行便がないので、国際線にどのように乗り継ぐかが難問でした。

成田や関空で乗り継ぐ場合、福岡からは国内線に乗ることになるので、乗り継ぎ空港で荷物をいったんピックアップし、国際線に乗せ換えなければなりません。これは結構大変なので、福岡から大韓航空でソウルに行き、そこでロンドン行きに乗り換えることにしました。これだと、航空会社が荷物の乗せ換えをやってくれます。食事等のサービス内容には目をつむり、この便利さと値段の安さを優先することにしました。(とはいえ、長期滞在なので片道切符を買ったのですが、片道料金というのは、往復料金と変わらないほど割高なのですね。知りませんでした。)


第二の課題は、飛行機代が荷物同様にタダの代わりに座席も与えられていない1歳の娘をどうするかでした。でも、こちらは、旅行好きの妻が、旅行ガイドの本から情報を仕入れてきて解決。中央列の前、壁のところにベビー・コットというかご(航空会社が貸してくれる)が取り付け可能な席を予約の段階で確保しました。というわけで、この写真のように、私たちの2度の食事のとき、好運にも(!)、1歳の娘は快適かつ静粛に睡眠。大正解でした。



第三の試練は、ヒースローでの入国審査。12ヶ月以上の滞在許可を得ようと粘ってみましたが不成功。どの国でも、入国審査時の愉快でない経験はよくありますよね。詳しく書いても仕方ないので、これは省略。コツは、きまじめそうな顔の係官に割り振られたときは、先々、ヨーロッパ大陸に旅行に出かけて再入国する別の機会に滞在延長がもらえるだろうと期待して、力を込めて粘らないことのようです。

最後に、これは試練というほどのことではありませんが、ロンドンからケンブリッジまでの移動、という課題があります。地下鉄でロンドン市内を抜けキングズ・クロス駅から列車でケンブリッジまで行くのは、この一行では不可能なので、ヒースローからケンブリッジ市内まで、直行便の長距離バスを利用しました。妻も子供たちも、車内でぐっすり眠ることができました。
 上が、数々の試練をくぐり抜けヒースロー・バスセンターでバス待ちしているところの写真です(がんばったね、おチビさんたち)。ちなみに、Eメールとファックスのやりとりで予約しておいたケンブリッジ市内のホテルへは、ケンブリッジのバスセンターからわずかな距離でしたが、タクシーを使いました。
 

【帰路】 帰路にも、それなりの課題あり。子供たちを置き忘れなかった代わりに、ウィーン着の飛行機と福岡空港で2度も荷物を置き忘れ。でも、幸い無事に取り戻せました。

1年後の帰路は、格安のオーストリア航空でウィーンに寄道してから、関西空港を経由して福岡に戻りました。このときの最大の課題は、予想と期待に反して往路以上に多くなってしまった荷物を抱えての移動。最大の効果があったのは、ケンブリッジからヒースローまでタクシーを使ったこと。これは経験者に教えていただいたのですが、ケンブリッジ市内のタクシー会社(私たちはパンサーというところ)に予約して、早朝5時に家まで迎えに来てもらいました。荷物の多いことを予め告げておいてよかったようです。大きめの車を回してくれました。値段は、航空会社カウンターまでの荷物運びのチップも含めて、1万5千円ぐらいだったと思います。値段分の価値は十分ありました。

もうひとつ、よかったと思ったのは、インターネットで関空発福岡行便への乗り継ぎ時間が十分あることを確認してから、国際線チケットの手配をしたことです。イギリスから別便(クロネコヤマト)で大量に荷物を送ったのですが、そういう場合には、日本への再入国の際に、税関と輸送会社の窓口で免税手続きをする必要があります。長旅の後、疲労困憊状態での作業なので、時間のゆとりを多めに見ておいて助かりました。