カーセキュリティー

今回は車のセキュリティについて考え、まとめてみました。

はじめに・・・
最近、自動車盗難事件が急激に増加しています。
自動車窃盗犯がプロ化、盗難車の海外輸出ルート確保、大掛かりな窃盗団が関与してきたなどの要因があるとの事です。
私も自分の車を持つまでは盗難など全然気にしていませんでした。最近、知人が車上荒らしの被害にあいました。
・・・明らかに私達の周りに被害が広まってきています。
そこで被害にあう前に防犯できることをまとめてみることにしました。愛車をお持ちの皆さんの役に立てれば幸いです。
車両盗難の統計

警察庁がまとめた統計によると、自動車盗難の認知件数は1998年までは35,000件前後で推移していたそうです。
そして 1999年は43,092件、2000年は56,205件、2001年には63,275件にまで急増しています。
2002年は少し減って62,673件になりましたが2003年再び増加し64,223件。
では現在は・・・明らかに増えてそうですね(-_-;
ちなみに2000年の検挙率は20.3%くらいだそうです。数字の上ですが5人に1人程度しか捕まらないのです。最低ですね!

自動車盗難は我々懐に被害を与えるだけではなく、保険会社にも影響を与えます。そうなると保険料の増加が・・・/(T-T)
また経済的なものだけではなく、盗難車を用いた二次犯罪の増加、組織的窃盗団の資金源にもなり、社会的にも大問題です。
窃盗犯がいなければこんな事考えなくても済むのですが、それが出来ないのが現状です。
ですから私たち個人個人が盗難防止対策に取り組み、愛車の被害を減らしていきましょう!

鍵を掛けておけば問題無いのか?
車を駐車する時に、エンジンキーを抜いてドアロックしたのにもかかわらず車が盗まれることを「キーなし盗難」というそうです。
以前は、「キーなし盗難」が少なかったそうなのですが、最近ドアロックしたのにもかかわらず盗難にあうケースが全体の8割以上を閉めているそうです。

これは窃盗犯の技術が上がっただけではなく、事前に狙いを定めて計画的に行う窃盗犯・窃盗団が増えてきているということでしょう。
とはいえ、ドアロックしていない状態で置いておくほうが盗まれる確立は遥かに高いはずです。鍵を開ける手間が省けますからね!
また、窓ガラスの閉め忘れも気をつけてくださいね!ちょっとした隙間がドアロック解除につながります!

わずかな時間車から離れる時でも、必ずエンジンキーを抜き、(できればステアリングロックも利かせて)窓ガラスの閉め忘れに気をつけしっかりドアロックを掛けましょう!「すこしだから」「ちょっとだけ」などの油断が命(車)取りになることがあります!!

また、車内にスペアキーを入れておくのは非常に危険です!「車上荒らし」が「自動車盗難」に変わる可能性が出てきます!!
 
狙われやすい場所
(社)日本損害保険協会のデータによると盗難は、契約駐車場(屋外)が全体の46.5%。自宅(屋外)17.6%、路上13.9%の順になっています。
盗難が多い大阪府警での調べによると監視者のいない駐車場に停めた車は被害全体の半分にのぼっているそうです。
人目につかない場所、夜間照明などがない暗い駐車場などは窃盗犯にとっては格好の仕事場になります。
また、窃盗犯は自分の体で解錠作業を隠したり、自分達の車を横付けして見えないようにして犯行に及ぶそうです。過信は危険です!
やはり、駐車する場所にも注意を払いたいものです。
 
自動車保険
盗難防止対策をしていても盗まれてしまうことはあります。ですので車両保険に入っておくことは非常に重要です。
一般の車両保険に加入している、「車両危険限定担保特約(A)」などと呼ばれる契約を結んでいれば、
大体盗難の保証がついているはずです。しかし保険の条件によっては対象外になるものがあるので今のうち確認をしておくとよいでしょう。
万が一盗難にあった場合には、警察と加入している保険会社に車両盗難届を出してください。
この手続きを怠ると保険金が支払われない悲しい状況に陥る場合がありますので、必ず!必ず届け出しましょう!
 
盗難の手口

盗難の手口ですが、窃盗犯たちは非常に巧妙な手口を見つけ出す為、様々な盗難方法が存在します。
とりあえず代表的なものをいくつか上げておきます。

・ピッキング
特殊な形状の金属ヘラ2本をキーシリンダーに差し込んで開錠する方法です。少し前、家の鍵などで話題になったピッキングですが、
車の鍵にも利用されることが多いのです。簡単なシリンダー錠なら、コツさえつかめば誰でも数十秒から数分で解錠することができるそうです。
なんてこった!!
そしてドアを開けて車内に侵入し、エンジンキーシリンダー部分を破壊してエンジンを始動させます。よく映画とかで見かける手口ですね。

・合鍵作成
その場で合鍵を作ってしまうケースです。トランクなどからシリンダー錠部分を抜き出して、その場で形状を読み取って合鍵を作成します。
プロにかかると数分で合鍵ががつくれてしまうそうです。
この手口は鍵部分に傷がつかず、計画的に盗むプロの犯行が多いそうです。そして乗り逃げされるパターンが多いそうです。
そりゃ、鍵が出来てしまえばエンジン掛けられますからね、イモビついてたら単純にはいかないでしょうけれど。

・乗り逃げ
キーをつけたまま車から離れる人間を待ち伏せし、離れたスキを狙って乗り逃げるする方法です。
コンビニや路上駐車は短い時間の駐車が多く、鍵を掛けない、ひどいときはエンジンを掛けたまま車から離れる人がいるらしく、それを狙うそうです。

・窓ガラス破壊
窓ガラスを割りドアロックを解錠する方法です。窓を壊す時の音を除けば、他の手口に比べ短時間で解錠できます。
また、後部座席などの稼動しない小さな窓を壊してドアロックを解錠するケースが結構多いそうです。
稼動する窓などに比べ、ガラスの修復費用も比較的安価で済むことから、多用されるのでしょう。

・持ち逃げ
一部の車種には自動車メーカー側であらかじめイモビライザーなどの防犯装置が付けられていることがあります。(ドイツ車とか多いですね)
また防犯意識が高いオーナーが自ら盗難防止装置などを取り付けている場合があります。
こうした防犯装置対策として、車の自体をレッカー車、クレーン車、コンテナ車などで乗り付け、車内に侵入することなく、そのままリフトアップして
持って行ってしまう手口です。
狙った車にどんな盗難防止装置が付いているのかがわかれば、その装置に対する手口というのが見つかるわけです。
また、手口がわかれば盗難防止装置にて対応することも可能です。つまり、イタチごっこですね。
それを考えると完全に盗難を防ぐことができないというのも頷けます。

 
盗難にあわない為の心がけ
・必ず鍵を忘れずに
車を離れる時は、例えわずかな時間であっても、必ずエンジンキーを抜き、ステアリングロックも確実に利かせておくようにしましょう。
ドアをロックし窓ガラスを完全に閉めておくことも忘れずに。
(平成13年中に大阪で発生した自動車盗被害のうち、2,190件(19.0%)はキーをつけたままでした。)

・車の中にスペアキーを置いておくのは危険
車の中の金品を狙う「車上荒らし」の犯行がスペアキーを見つけたため、そのまま「車両盗難」につながります。
貴重品を置いていかないのはもちろんですが、スペアキーは絶対車内に置かないようにしましょう。

・路上駐車は危険!
路上に車を駐車するのは、札束を道端に置いてあるようなものです。
駐車違反でのレッカーならまだしも、窃盗団のレッカーでしたら最悪です!
また、路上駐車をしていて盗まれた車が、事故などを起こしたとき、過失責任を問われることがあります。

・駐車場
駐車する時は、路上駐車はやめ、なるべく監視員などのいる駐車場を選びましょう。とはいえ監視員がいる駐車場にいつもとめられるわけもないので、
できるだけ人気の多い駐車場、照明などがあって明るい駐車場などを選ぶと良いでしょう。

・長時間駐車する場合
長時間車を離れる時は、時々車を確認しに行くようにしましょう。

・カーナビ、カーTVは盗まれやすい!
カーナビゲーションシステム、カーTVなどは車上荒らしなどにも狙われやすいものです。外から見えにくいところに設置できると良いでしょう。
狙われるものはモニターが多いです。オンダッシュ型のナビはモニター部分をガツンと引っ張れば取れますよね!
ですから、盗難防止にはインダッシュ型ナビを選ぶのも良いと思われます。取り外しに多少時間が掛かりますからね!

・ボディカバーは予防につながる!?
ボディーカバーは意外と有効です。外からでは車種が特定されにくいため、予防につながります。
また、ナビなどが装着されているのかわからないので車上荒らし対策にも良いと思われます。
ただ、ボディカバーは車自体を傷つけることがありますので、傷がつかない物をお奨めします。ちと高いですけれどね。
 
盗まれてしまった時
万一盗まれてしまった時は、すぐに110番通報しましょう。連絡が早ければ早いほど、発見の可能性も高くなります。
ですからいざという時のために、あらかじめ以下の事項を控えておいてください。

・車のナンバー
・車体番号
(エンジンルームを開けると、ボディにプレートで刻印されているはずです)
・型式
(車検証に記載されてます)
・自分の車の特徴
(エアロとかついていますなど)
・車検証のコピー


車体盗難、車上荒らしなどの盗難被害に摘要される保険に加入している場合は、警察への届け出後、すみやかに保険会社に連絡しましょう。
その時、警察への被害届の受理番号が必要になりまので被害届を出した警察に問い合わて聞いてください。
 
警察への届け出

管轄する警察署または最寄りの交番に届け出ます。
つぎに盗難被害届けが必要となり、次のような項目について記入した盗難被害届けを出します。

自動車登録番号
自動車車体番号
色、年式、特徴など
所有者及び使用者の氏名
盗難届出者の氏名
盗難にあった年月日時
盗難にあった場所(所在地等)
盗難にあった時の状況(走行距離等)
車内に搭載してあった貴重品・貴金属・現金など。製造番号の分かるものは、その番号。クレジットカードや有価証券などの番号。
日頃から車検証や自動車損害保険証書のコピー、クレジットカード、有価証券などの番号や製造番号など番号が分かるものの写しを
用意しておくように心がけましょう。
また、クレジットカードを盗まれた場合は、クレジット会社への届けも別途必要です。

車上荒らしの場合は、タイヤとホイールとか、ルーフキャリア、ナビゲーションなどのパーツ類や装備品が盗まれた場合には、その部品名や
数量などを届けます。また、座席に置いておいたバッグや時計、パソコンなどの貴重品を盗まれた際には、品名と被害総額も届け出てください。

 
盗難防止装置

盗難を防ぐ方法の一つとして盗難防止装置が上げられます。
この装置にも数多くの種類があります。

・イモビライザー
イモビライザーとは、mobile(動くもの)を「動かなくさせるもの」というのが名前の由来で、
その名の通り、ある一定の条件があわないと、車を動かすことをできなくさせるというものです。

仕組は簡単に言えば、「電子的なキーによる照合」によって車の起動を制御するというものです。
従来は車の起動の際には、エンジンスターターの差込口にキーを差込んで、キーの鍵山とキーシリンダー内の噛み合わせが、
合致すれば車が起動するという物理的なロックシステムでした。
一方、イモビライザーは専用のキーと車本体の間で電子認証が行われ、電子的な照合の結果、IDコードが一致しなければ、
車の動力となる電気をカットして、エンジンを停止させてしまう仕組みになっています。

つまり、窃盗犯が何らかの手段で車内侵入に成功し、物理的に複製したキーを差込んだとしても、セルが回らず、車を走らせられないということです。
イモビライザーのキーのIDは高度かつ複雑な暗号化技術を使用しているため、完璧な複製キーをつくるのは現時点では不可能とされています。
(ほんと?)

自動車盗難防止の期待が高いイモビライザーですが、やはり欠点はあります。
車を起動させる必要がない窃盗の手口には対抗できないということです。つまり、レッカー車などで持っていってしまう場合ですね。
エンジン掛ける必要がないのであっさり持っていかれてしまいます。そして後からゆっくりとイモビライザーを外してしまえばいいのです。
特に自動車メーカーがつけているイモビライザーは窃盗団にとっては簡単に外せてしまいます。
同じ車種ならば、つけられている場所が同じでしょうし、配線など一度判ってしまえば簡単ですよね。

また、パーツ泥棒や車上荒らしなどにも対抗できません。イモビライザーはあくまでエンジンを掛からないようにするものであり、
その他のものに対しては抵抗できないからです。

ただ、イモビライザーがついていれば盗難の確立は減るわけなのでつけないよりつけたほうがもちろん良いですよね!

・物理的な盗難防止装置
盗難防止装置はイモビライザーのような電子的なもの以外にも存在します。つまり、物理的に防止する方法です。
これらは運転に必要な部分を固定させてしまい、運転できないようにするというものです。
古くからあるものとして、ステアリングやギア、アクセル・ブレーキペダルなどの車の運転に必要不可欠な操作系を固定してしまうものです。
ただ、欠点は多く存在します。ステアリングロックはステアリングの一部を切れば運転できるようになってしまいます。
そして盗んだあとハンドル交換してしまえば元通りです。ああ、悲しい。

しかし、これらは非常に歴史があり、時代にあわせて改良されていってます。問題が発覚すればそれに対向した手段がまた生まれてきます。
素材も簡単には切断できないようなものをつかってますから窃盗犯としても手間がかかり、嫌な部類ではあると思われます。

また、レッカー車などで持っていき装置は安全なところでゆっくり外すなどされると意味無しです。もちろん、車上荒らしも防ぐことは出来ません。

しかし価格はリーズナブルなものが多く、盗難防止効果もつけていないよりは遥かに良いです。
問題は乗り降りするたび、施錠が面倒などがあるくらいですかね?

・警報型
センサーが振動・衝撃・電流などの異常を感知すると、大音響の警報(サイレン)や激しいフラッシュライトを発するタイプのものです。
警報やフラッシュライトなどは、周囲の人に異常を知らせるという効果があります。窃盗犯も諦めざるをえない場合が多いです。
ただ周囲に誰も人がいないというようなところだと効果ないかもしれませんね。
そして深夜など住宅密集地で反応したときまわりに迷惑が掛かりますね。ただ盗難されるよりは遥かにましですけれどね!!
また、地震などで誤作動しないような装置を選びたいものです。

・通報型
異常があった場合携帯電話や専用端末に連絡がはいるものです。上の警報型に追加機能としてつけることが多いですね。
また、今時分の車の状態がどうか?なども調べることができるみたいです。

・追跡タイプ
車が盗まれてしまった場合、自分の車が今どこにあるのかを探索するものです。
測位の方法はPHS、またはGPS(通信衛星)システムと携帯電話ネットワークによって測位する方法があるそうです。
GPSと携帯電話のネットワークを使った測位方法は、精度が高く、高速で移動しているときでも測位することが可能です。
車両に搭載した機器を遠隔操作して、エンジンを止めたり、クラクションを鳴らしたりするサービスもあるそうです。すばらしい!
また、警備会社系のサービスで、警備員が盗まれた車両を探索するものもあります。

 
どのように選んでいけばよいのか?
安心して駐車するためには、ある程度の盗難防止装置を装備すべきだと私は考えております。
ここではどのように選んでいけばよいか説明します。ただ、私の考えなのですべての方に当てはまるかどうかはわかりません。

1.予算(^-^;;
まず自分がどの程度盗難防止装置に予算を当てられるか見積もっておいてください。
出来れば自分が求める機能をすべて盛り込みたいものですが、予算というモノは・・・理屈じゃないんですよね(T-T)

2.駐車する周りの環境
駐車する周りの環境をまとめて置いてください。環境にあった盗難防止装置が必要です。
騒音や振動が起こるような環境下で振動センサーを装着するのは難しいですよね。
しっかりまとめておきましょう!

3.どのような盗難から防ぎたいか?
自分がどのような盗難から車を守りたいかを考えましょう!
・車の盗難を防ぎたい!
・パーツの盗難を防ぎたい!
・不審者などの接近を許したくない!
・車の状況を知りたい!
などですね。

ある程度決まったらば、それを元に盗難防止装置を選んでいくと良いでしょう。
 
あ、私でよろしければ相談にのりますよ。公開してもいいことならば掲示板やメールで、公開したくないモノはメールでご質問ください(^-^/~

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