荒川知水資料館にて、江戸川区主催の荒川勉強会に出席した。講師の、荒川下流河川事務所 地域連携課、地域連携係長 島村正幸氏より荒川の歴史、人々の暮らし、そして荒川放水路ができるまでのお話を伺った。写真は今の地図に放水路開削前の地図を重ねたものだが、様々なわかりやすいパネルや年表などの資料が用いて、講義が行われたので、複雑な川の歴史もわかりやすく感じた。
内容的にも利根川の東遷、荒川の西遷、当時の治水工事の歴史や盛んであった舟運、さらに荒川放水路工事について等、中身のつまった講義であった。
舟運の話の時、見せてくれた江戸時代の川の潮目の地図が興味深かった。川に渦巻きのような模様が描かれているものだが、潮の流れなど舟の航行の安全に役立てたものである。今と違い動力は人力だけであり、向こう岸まで簡単に橋を歩いて渡る時代ではない。川向こうまでの心理的な距離感はきっと思った以上にあったのだと推測できる。人々の生活の中で川の存在感は格段に大きかったに違いないと思った。
|