2002.2.28 FMA公開生放送観覧記

 2月28日は、「FMAビッグウェルカム! T.M.Revolution!」ということで、朝から晩まで西川君がFMAの色んな番組に出演する。その中の「マジカルジャンクション」の公開放送の抽選に当たり、参加できることになった。もうめちゃくちゃ嬉しい。観覧なんて、まったく初めての経験。ナマ西川君を見られるのも嬉しいけど、とにかく私達の気持ちを届けたい。みんなが彼を深く愛している事を伝えたい。
 観覧前日は不安と興奮で上の空。どんな場所だろう、盛り上がれるかな、席は整理番号順かな、早い者勝ちだったらどうしよう、何を着ていこうかなとか、ほんとに勝手も何も判らない。30代半ばにして初体験のドキドキを味わってしまった。

 栄のC’sスタジオに10時頃着。小雨の降る中、建物前まで来ると、ガラス張りの壁一面にT.M.Revolutionのポスターが! それだけで嬉しくなってしまう。
 会場は電気会社のビル。中に入ると、間仕切りの無い広いフロアの半分はカフェで、残り半分が「キッチンスタジオ」。舞台上にオール電化のシステムキッチンがあり、その前にベンチが並んでいる。なぜキッチンがスタジオ? しかも料理番組でもなく、何の関係も無いラジオ番組? しばし愕然としたが、キッチンのカウンターの上にマイクがあるのを発見。そこから席までのあまりの近さに呆然。一番後ろでも10Mくらいしか離れてない。体が震え、動きが止まってしまった。
「あ、あそこに西川君が来るんだよね?」「何て近いの!」
もう心臓バクバク。もっとも、席に着けるのは半分くらいの人で、残りは立ち見になるそうだから、200人中136番の私は間違いなく立ち見。それでも近いよ。

 10:45、整理番号順に並ぶため、一旦屋外へ。寒い。でも心臓がどきどきしている。まだ1時間もあるのに。
 入場すると、私は立ち見列の前から3列目くらいだったが、幸い前が背の低い方だったので、西川君までまっすぐ視線は通った。でも、これだと一応ツアーTシャツ着てきたけど、西川君からは見えないね。リストバンド付けて手を振る方が良かったかな。
 参加者は、平日昼間という条件もあってか、比較的年齢層が高い。でもセーラー服姿の人たちもいてびっくり。かなり年輩のマダムたちもいて、西川君の支持層の厚さを実感。男性もそこそこいて、嬉しかった。一通り並ぶと、その後ろの間仕切りのロープの向こうに、整理券を入手できなかった人たちが並んでいた。なんだ、はずれても話を聞くことはできるんだ。次の機会の為に覚えておこう。
 さらにその背後2m程向こうはカフェで、スーツ姿の会社員さんたちが大勢打ち合わせをしている。西川君が登場して大騒ぎになったら驚くだろうなあ。
 それから放送開始までまだ1時間。その内、『独裁』『臍淑女』などがかかる。もしかしてBESTだろうか。このまま流れ続ければ『hear』が聞けるかも? でもそこまでの時間は無い。残念。
 私は曲に合わせて口ずさんでいたが、会場からはほとんどは声が出なかったので、「みんなの歌で西川君を迎えられるといいけど」と少し残念に思っていた。

 そして番組開始。マイク前にDJの千穂さんが現れ、その後ついに西川君が! 私には全然見えなかったけど、横手のブースに入ったらしいのは周りの大歓声でわかる。会場には『LEVEL4』が流れ、みんな手拍子しながら大声で歌った。心配なかった。千穂さんは驚いていたようだ。一番が終わって拍手してくれたけど、すぐみんな2番を歌い出したので、またびっくりしていたみたい。
 そしてとうとう西川君が登場! もう大歓声。服装は全身黒で、下半身はよく見えなかったけど、上は襟の大きなジャケット。黒のキャスケットを目深に被っていて、目は見えないのが残念。
 システムキッチンのカウンターの所に二人が座っている。背後は冷蔵庫や流し台、オーブンがあって、卓上のマイクの隣には水道の蛇口があるという、少々シュールな状態だけど、もう全然気にならない。西川君しか目に入らない。
 ものすごい大歓声で、千穂さんも驚いて笑い出してしまう程。トークしだしても、ちょっと視線が客席に向かう度に大歓声で、千穂さんに
「自分の行動が全て刺激を与えてるって事忘れないように。…いいな、いいなぁ。」とか言われて。西川君、
「これだけでも名古屋に久しぶりに来たかいがありますよね。嬉しいです」
って言ってくれた。そう言ってもらえて、私もすっごく嬉しい。
 トークでは、まず最初に西川君が千穂さんに話したのが
「彼氏とまだ続いてる?」
最初に出す話題じゃないでしょ。その後も「髪型が変」とか「ウエスト周りが太くなったんじゃ」とか「眉書き忘れたでしょ」とか、終始チェックが入っていて、小姑根性爆発で大笑い。
 そして『000』。
「歌ってもらえると思うんで。みんながね。」
当然手拍子で大合唱! ところが、途中で西川君から
「みんな走りすぎ。速いって。それじゃ曲が速くおわっちゃうよ」とご注意が。
だってみんな、気持ちが突っ走ってますから。仕方ないよね。拍子を取り直し、また大合唱。最後の方、西川君も一緒に口ずさんでくれていた。西川君の口と、私の口が、ぴったり合った同じ動きをする。それが私の目で見える。なんて嬉しいんだろう。
 歌が終わって、千穂さんは何か驚いていた。すぐに調子を直したことにか、みんなで歌っていたことにかはわからないけど、西川君が
「よく飼い慣らされてるでしょ」
とニコ。えっへっへー、こんなシツレイな言われ様されて嬉しいんだから、ねえ?
 千穂さんは、
「20日に発売になったばかりで、皆さんちゃんと歌えるなんて。」
と感心していた。とーぜんよ、と思っていたら、千穂さん、
「愛されてるねぇ」
そしたら西川君、
「サイコー!」
って言ってくれた! 喜んでくれてる! 嬉しい嬉しい嬉しい!

 ひとしきり楽しいトークの後、今度は『独裁』がかかる。またみんな手拍子で歌うんだけど、やっぱりうまくいってないみたいで。西川君は、だからどうしてそうなるかな、みたいなことを言って、
「こうやればグルーブが生まれるでしょ」
と、うんぱ、うんぱ、って感じに一拍おきの手拍子を教えてくれた。でもなんか民謡みたい。
 で、立て直して歌おうとしたら、西川君、身を乗り出して野郎コール。男性達がすごく元気にオーッと答えて、西川君、
「うっれしいなあ」って、すごく嬉しそう。そしたら1列目に男性がいたようで、
「あ、こんな目の前にいるじゃないか。隣の方は、もしかしてお母さん?」
って言ったら、実は違って。
「ごめんなさい。全然そんなふうには見えませんよ」ってフォローしてた。う、羨ましい。お母さんに見られようとおばあさんに見られようと、西川君に個人的に注目してもらえて、声をかけてもらえるなんて! オイシすぎる! 私もその目に映してーっ!

 盛んに「帽子とってー」コールが出て、最初はいやがっていた西川君。
「うっさい!」
とか怒鳴られて、会場はかえって大歓声。千穂さん、
「喜んじゃってますよ」
 でも、結局帽子を取ってくれて、代わりに薄い色のサングラスをかけた。最近おなじみの赤っぽい髪だが、全然ツンツンしていない、自然な髪型。それを入念に手でかきあげている。
「線がついてるからイヤなんだ」
帽子を被った跡が髪についているのがいやらしい。私には全然わからないけど。イヤでも結局私達の為に取ってくれた優しさが嬉しい。
 でも折角帽子を取ってくれたのに、サングラスがあっては、相変わらず遠目には目がよく見えないのがちょっと残念。私は、何か顔にアクセントがなきゃ気が済まないのかしらと思っていたけど、後でフィガロさんに聞いたら、あれは度が入っていて、みんなの顔をよく見たいからと言ってくれていたとか。きゃあ〜。私の顔も見えたかしら。

 シンプルな髪型。そのせいか骨っぽさの目立つ顔立ち。シャープな印象のサングラス。しっかりした体格。声はいつもラジオやテレビで聞くより低く、更にハスキーで、とても渋く落ち着いている。話す内容は悪ガキだけど。見た目も声も、
「仕事のできる渋い大人の男」
って感じで、いつものいたずらっ子ぽい西川君とは全然違う印象だった。こんな西川君を知ることができて、良かった。

 一旦取った帽子をそのまま被ると、空気が全然逃げなくて風船状態。
「これ皮だからガキデカになっちゃうんですよ、こうやってつぶさないと」
って見せてくれて大爆笑。そっかー、東京の観覧で「ガキデカ」のことは聞いていたから、なんとなく想像していたけど、ここまでとは。ぷっくりふくらんだ帽子が、頭もう一つぶんくらいあって、かなり笑える。いいもの見せてもらえました。

 曲の間、客席と西川君で色々やりとりしていて、千穂さん、
「フツーにファンと会話してますけど」
こういう状況って、すごくいいよね。他の人では、やっぱりあまり無いのかな。

 西川君がリクエストしたUKのバンドの曲がかかっている間は、その曲の説明を、私にはよくわからない専門的な音楽用語を使って語っていた。指で卓をツクツクと叩いてリズムをとっている。改めて、ああ、ミュージシャンなんだって、すごいなって思った。私は彼をヴォーカリストととらえていたけど、それだけではなく、音楽の専門家・プロなんだって、改めて気づかされた感じ。
 他には、お昼はひつまぶしのおにぎりを食べられるかもとか、昨夜は栄(名古屋の繁華街)を歩いていたと言って観客がえーっ!と驚いたり、ホテルで深夜、NEXTの放映を見て、久々に自分がテレビに映っているのを見て、自分が言うことにうんうんと頷いたりとか、ダイブやモッシュ大好き、今やりたいとかいいながら、「受けとめる気ないだろ」と言ったりとか。じょーだんじゃないですよ、西川君ダイブしたら、全員殺到しますよ!?…と思ったら、後で録音テープを聞いたら、これは「私が受けとめてあげる!」と言った千穂さんへの言葉だった。なあんだ。ってことは、西川君、あの時本当に私達の中に飛び込みたいと思ってくれたってことね! すっごく嬉しい。
 あと、印象深かったのは、リスナーからの「今回の髪型のテーマは何ですか」という質問に、
「知らない。以前は自分で、こういう風にしてと決めていたけど、今はヘアメイクもスタイリストも、やりたいようにやってもらっているから。『できた!』『これ何?』『ツノ。』『マジで!?』って。毎回微妙に違うらしくて。」
とか何とか答えてた。アレを見てみんな「ツノだ」って思ってたの、アタリだったんですよ。
 それから、西川君がジムでキックをやってたこと。彼が燃える瞳でキックを繰り出す姿を想像すると。ゾクゾクする! 見せて欲しいわ。

 そしてウソみたいに短い1時間が経って、西川君は手を振って退場したが、最後に深く頭を下げてくれた。
 千穂さんが言った。
「礼儀正しい方ですね」
「ファンはアーティストの鏡だと思うんですよ。西川さんってすごく温かい方じゃないですか。ファンの皆さんも温かくて、助かりました」
ひたすら歌ったり歓声をあげたり、大盛り上がりだっただけなので、助けになったのかどうかはわからないけど、西川君のファンがいい印象だったのが嬉しい。ふと辺りを見ると、背広姿のFMAの偉い人っぽい人達が結構いる。西川君が幅広い層に熱狂的人気があるって、ちゃんとわかってくれたよね? これが西川君の今後にプラスになるといいんだけど。
 カフェをふり返ると、相変わらず沢山のスーツ姿の男性達が打ち合わせをしていた。よくこんな状況で…。しかし、西川君のナマ声が聞こえるところで打ち合わせって、私的には嘘みたいにすっごい贅沢なんですけど? あの人達には全然関係ないんだよなあ。

 帰宅後、
「そういえば今日、私は西川君と同じ空気を吸っていたんだ」
と気づいた。遅い! もしかしたら、西川君の口からでた空気の粒子を、私が吸っていたかも…。きゃあ〜。…ま、咳でもしなけりゃあんなところまで届きゃしないけどね。

 あと、今回のFMAワンデイで嬉しかったのは、いつもはラジオは西川君が出るところだけ聞いていたけど、今回たまたま長く聞いたら、本人がいる時以外もちゃんと西川君をアピールしてくれていたこと。番組中でライブの先行予約をしていたせいもあるけど、頻繁に「FMA ビッグウェルカム! T.M.Revolution!」と流れたり、ジングルに西川君の歌をメドレー風にしたのがしょっちゅうかかったり。リスナープレゼントの質問が、000のイントロを歌うことだったり、タイトルを答えることだったり。局を挙げて応援してくれている感じがした。何度も何度も西川君の事がラジオから流れて、とても幸せな気持ちになる。そして、西川君とトークするDJさんがちゃんと西川君がどんな歌い手かわかってくれていたこと。全員じゃないけど、西川君のライブに参加したことがあるらしく、「去年の春のライブの時お会いして以来…」と言う人もいれば、「西川君のライブは、完全燃焼のライブなので、今度のライブも完全燃焼を期待できますから…」とか語ってくれた人もいた。西川君の事を知りもしない人が見当はずれのことを話す訳じゃなかったのが嬉しい。西川君自身は一日中大忙しで、メチャクチャ疲れて大変だったみたいだけど、聞いてる方は、とても温かく、正にウェルカムな感じの放送で、すごく嬉しかった。ぜひまたこういう機会を作って欲しい。