「今が行っとく“土岐”!」by西川貴教

土岐公演支援活動記

 土岐公演支援活動における、私の個人的活動記録です。
 土岐公演の為に、沢山の方が色々な支援をして下さいました。
本来なら、みんなでどんな事ができたか記録したいのですが、
組織化して活動していた訳でも無く、全体像は残念ながらわかりません。
そこで、せめて私の把握している範囲内での事だけでも記録しておくことにしました。
 そしたら私の日記になっちゃって、資料性は無しって感じ…。すみません。
ついでにうちの日常もメモしたりして。


3月16日 名古屋公演にて配布の土岐公演追加特電チラシで、完売でない事を知る

 ツアー初日、名古屋公演。会場にて、ぴあの土岐公演の追加特別電話予約のチラシが配られる。
限定200席分。当然完売と思っていたので意外だった。土岐公演は、FCに入っていない友人が参加希望だったので、FC優先で申込をしていたが、自分が参加する気はまるで無かった。
「岐阜? 遠い。土岐? 知らない」と、選択肢にさえ入れていなかった。



4月中旬 ぴあのチケット販売サイト(@ぴあ)の土岐残席状況、常に△

 人づてに、土岐公演のチケットが、まだ相当数残っていることを知る。@ぴあで時々チケット発売状況を確認。いつまでたっても土岐の残りは△印。まだ余裕がある、という意味。気になる。



4月22日 T.M.RevolutionオフィシャルBBSに、土岐の件を書き込み
      (以後、頻繁に書き込み)


 土岐の状況が気になって、会場のHPにアクセスし、席数を調べた所、1506だった。このツアーではかなり小さいキャパの部類に入る。そこで会場へのアクセスを調べた所、名古屋からの意外な近さに驚いた。名古屋駅からJR快速でたった30分。そこから徒歩10分。電車賃はたったの710円。知っていたら、絶対最初に申し込みしておいたのに。
 ライブ後の電車もちゃんとある。しばらく前から活動されている『静内革命!』が応援する静内公演は、終演後に電車が無いことが問題だが、土岐の場合は名古屋へ帰る電車に楽勝で乗れる。名古屋公演に参加できる人なら、まず行けるのでは。これで参加者が集まらない方が、おかしい。単に、みんな知らないだけなのだろう。私の様に、本当は行けるのに、知らない土地というだけで選択肢から外している人が、きっと相当数いる。これはいけない。
 という事で、とりあえずオフィシャルBBSに土岐がまだチケット入手できることを書き込んだ。人の気持ちを動かすには、具体的数字を出すのが早道。で、行きと帰りの電車の時刻も付けて、ちゃんと行き帰りできる事を示した。が、終演後東京行きの新幹線の終電には間に合わない。東京方面からの遠征が期待できないのは残念だが…。
 末っ子の予防接種。



4月23日 土岐市文化プラザに残りチケット数を問い合わせ。会場分だけで180。

 BBSでは、意外な程反応があって、とても嬉しい。
 残席数を確認しようと、会場に電話。自分が参加する予定もないのに電話するのは結構勇気が要った。会場の方はとても親切に、現在の全ての空席を教えて下さった。
1階が3席と、後は2階の半分が空いていた。
 2階席は10列だが、その内6,7,9列目は恐らくぴあの扱い分で、状況は不明。
その他で、空席が180。しかもその位置は、2階席の中央から右半分と、8、10列目全部。
 ショックだった。想像してみた。
“西川君が来てるのに、2階はガラ空き。誰もいない列もある…”
冗談じゃない。ひどく焦った。



4月24日 ぴあで土岐公演の残席数を聞く。約50。総計230(予想)
      複数のTMRファンサイトに、土岐の件を書き込み
      にしやん@静内革命さんから、土岐HP開設の提案をいただく


  ぴあに行って尋ねた時は、やはりどきどき。残りは、「約50」とのこと。…くらくらした。「ヤバイ!」と何度もつぶやきながら帰った。昨日の180と合わせて、230。二階席は492席。ほぼ半数。腹の底に氷を落とされたような感じ。こんなの絶対にいけない。
 土岐は会場自主公演。呼ばれて行ったら会場はガラガラだったなんて、西川君には見せられない。それに、会場側がわざわざTMRを呼んだのに、チケット売れ残り多数では、「T.M.Revolutionでは客は呼べない」
「T.M.Revolutionの人気はこんなものか」
と思われるかもしれない。そんな事は、絶対に許せない。
 正直言って、土岐は自分の地元では無いし、参加予定もない。そんな人間が応援活動をするのもどうかと思うが、この状況に気づいてしまったのだから仕方がない。これで何もせず、結局私が恐れた通りの事になったら、絶対後悔する。それは、いやだ。できる限りのことをしてみることにする。
 と思っていたら、静内革命のBBSに土岐の事を書き込ませていただいた所、「うちでHPを作ってリンクをはりましょう」とのありがたいお申し出が!『静内革命!』さんの活動には、本当に感動していて、少しでも協力したくて激安ツアーを検索してお知らせした事もあり、しばしば寄らせていただいていた。にしやんさんは只でさえ静内の事で超多忙なのに、土岐の事まで協力して下さるなんて本当にありがたかった。私としても、あちこちのBBSに書き込むだけではどんどん情報が流されていってしまうので、もっといつでも確実に情報を得られる場がいると感じてはいた。しかしHPなんて未体験なものに手を出す勇気は無かったし、準備だけで非道く時間がかかるだろうから無理だと思いこんでいた。が、にしやんさんに背中を押してもらい、とにかくやってみることにする。我ながら驚き。事態は晴天の霹靂的方向へ進んでいる感じ。
 突然ひらめいた。東京、新幹線がダメなら、高速バスがあるじゃない!? 明日、時刻表を調べてみよう。
 保育園で母の会。



4月25日 ぴあが土岐・名古屋の追加電話予約受付
      土岐市文化プラザに電話連絡
      HP文書作成に四苦八苦


 朝、ぴあのメルマガが来ていて、何気なく見たらT.M.Revolution土岐公演・名古屋公演の追加電話予約とあって驚愕。しかも今日。このメルマガを見ているT.M.Revolutionファンがどれだけいるかは知らないが、これでいくらか残りが減るだろうか。しかし、土岐はともかく、名古屋公演は2日後。こんな直前になってから追加販売というのは、いかがなものか。もっと早くやればいいのに。ともかくオフィシャルに書き込んでおく。
 高速バスは、東京以外にも夜行で意外と日本各地に帰れることがわかった。宿泊費の要不要は、参加決定に大きく影響するはず。一歩前進。
 会場の土岐市文化プラザに電話。土岐応援HPを作る事、そこに会館のURLと電話番号を載せる許可が欲しい事を伝えたが、担当者が出張中で答えは得られず。明日、電話していただく事になる。ちなみにぴあ分のチケットの状況は会場ではわからないとの事。
 土岐HP様文書作成。まずは文章を作る。挨拶文、情報など盛り込む。そして夫に教わってhtmlのタグを打つ。昨日までは「htmlって何?」だったのに。ともかく、体裁を整える余裕は無いので、ただ読めるというだけのものを作る。たったこれだけの事にやけに時間がかかった。
『交通案内は、行きと帰りでまとめようか、それとも出発地別にしようか』
など、後から考えれば大して違いは無い問題で悩んで、書いては直ししているので、終いには夫に
「とにかくできるだけ早く情報を流すことが大切なんだろ!」
とたしなめられる。そうなのよね。公演まで時間が無い。一刻も早く、一人でも多くに伝えたい。
タグも、打っては間違ってやり直し。…いいや、ほんと、内容がわかればいいのよ。
 次男の遠足。


4月26日 会場とぴあでチケット残を確認。予想残席数240?
      土岐市文化プラザから電話
      土岐公演参加決定

 昨日の特電でどれだけ減ったか確認するため、再度ぴあに行く。でも昨日と同じ所に行く度胸が無くて、別の店へ。ここは残席数は教えてくれなかったが、薦められた席は、一昨日聞いた席と同じ列で10番ほど離れた席だった。…つまり、それしか売れなかったのだと思っていいだろう。
 会館の担当者の方からお電話をいただいた。申込は快諾して下さった。不審に思われないか心配だったので、安心した。チケット残を聞いたら、「200位」と言われた。…増えてるよ? 正確な数字は聞けなかった。なんだか忙しそうで早く電話を切りたいのかと思ったけど、駐車場のキャパとかロッカー数とか、色々質問させてもらった。
 許可をいただけたので、土岐HP用文書を仕上げて、にしやんさんに送信。
 T.M.RevolutionBBSでは、沢山の方が土岐公演に興味をもってくれている。嬉しい。
 静内革命、バスチャーター決定! すごい! 土岐もがんばろう。
 ところで、実はこの日まで私は土岐公演参加できないはずだった。夫は仕事があるし、子守のあては無い。ところが、思い切って隣に住む義妹に子守を頼んでみたところ、快諾してもらえた。夫が帰るまで子供3人をみてもらい、お礼にその日の晩ご飯は、私が用意しておく事に。あーよかった。みんなにさんざん参加を勧めておいて、自分は行けませんとは言えない状況になってきてたし。もっともそんなこと関係無しに、単純に嬉しい。
 笑えることに、義妹におずおずと相談をもちかけた時、内容を言わない内に、
「その顔はT.M.Revolutionの事ね!」
と言い当てられてしまった。そんなに特徴ある表情をしてるのかと驚いたが、夫に言わせると
「他にそんな、デート前の女子高生みたいな、はにかんだ微笑みを見せる事はない」
そうだ。夫にこんなこと言われるってのもちょっと…。
 長男、家庭訪問。



4月27日 名古屋追加公演1日目

 この日は、家族で泊まりでお出かけなので、ライブは不参加(涙)。明日28日は参加。
 土岐公演の事をみんなに伝える為に何ができるか、色々考えたが、なかなか思いつかない。
 名古屋公演は、参加者募集の絶好の機会。できれば会場でチラシを配りたいものだが、個人でやっていいこととは思えないし。会場内で他会場の客寄せみたいな事をしていいものかも疑問。でも、明日参加する時、紙とマジックを持っていこうかと迷っていた。人前で客寄せなんて、とても度胸が無くてできないだろうけど、それでも何か…。
 出先であった友人が、実は職場が土岐の人だった。ライブの事を話すと、
「あそこは意外と有名所が来るけど、結構空席残ること多いみたいだよ。やっぱり来る電車が少ないから、人が来ないんじゃない?」
そうか…会場の人、もしかして完売しないことに慣れてるのか?
それでまったりした反応なのか?
 十人程の友人を誘ったが、やはり平日がネックで、みんな不参加。


4月28日 名古屋追加公演2日目
      会場にて土岐公演チラシとポスター確認
      土岐の現状を知人達に伝える
      土岐HP用文書を再送信。HP開設


 小旅行から帰宅。昨日のライブ参加者から「会場に土岐のチラシとポスター有り」との報告が。ポスターは、帰る人なら誰でも目にする位置にあったそうだ。よし、ライブに参加した人なら、絶対また参加したいとおもうはず。希望がもてる。
 名古屋公演参加。土岐のチラシを確認。4/29に限定100枚の追加電話予約の告知。100? ぴあの残りは50と聞いてたけど。会場直売分を減らしたのか? 文面で、『名古屋から40分』という記述は隅っこの方に小さく書いてあるだけなのが残念。ここが一番のアピールポイントなのに! 名古屋から遠くはないと、もっとわかりやすく示して欲しかった。ポスターは、昨日は目に付く所にあったそうだが、今日は壁際で、側を通った人しか見えないだろう。
 会場で会った人達には土岐がまだ参加可能だと伝えてきた。周囲の人の耳に入るように、声高に。
 ライブは、本当にすばらしかった。
 にしやんさんに送ったファイルが読めないとの連絡。再送信。
 その夜の内に、にしやんさんから「アップ完了」の知らせが。素早い! しかも、ただの文章の羅列だったものを、ちゃんと美しくレイアウトしていただけた。お忙しいのに…。ありがとうございます。ということで、『静内革命!』に間借りして、『土岐へライブに行こうよ!』開設。土岐へのアクセス方法、会場周辺図、座席表などを案内している。オフィシャルのイベントBBSや、なじみのファンサイトで宣伝させてもらう。
 さらにその夜の内に、それを見て土岐HPを見て下さった方が、知り合いの個人サイトにリンクをお願いして下さったとの連絡が。本当にありがたい。



4月29日 ぴあにて追加電話予約100枚。昼前に完売。会場分残は170。

 オフィシャルBBSの書き込みなどから、昼前に特電完売と知る。と言うことは、欲しくても入手できなかったひとが結構いるのでは。
 会場にまた電話して残数を聞くと、「約170」…何故? てっきり会場分から50枚ぴあに渡したのかと思っていたが、そうではなかった。
 ぴあで取れなかった人は、完売だと思って参加を諦めてしまうだろう。まだ会場には沢山チケットがあるのに。それがすごく悔しい。何とか“参加したいけど、参加できることを知らない人達”に、チケットがある事や、アクセス方法を伝えたい。その為には、どんな方法があるのだろう。考えなければ。
 とびっ姫さんのサイトに、リンクをはっていただけるとの事。ありがたい。人から人へ、想いが伝わっていくって、本当に嬉しい。
 今後の会館の休館日は4/30.5/1.7.8と毎週月曜日との事。連休中は開いているが、その前後で休み。この間、チケットの受付ができないなら、ちょっと苦しい。
 オフィシャルBBSの書き込みで、島根公演を応援するうまさん達が、街でチラシを配ったり店にポスターを貼っている事を知る。すごい。私はネット上で呼びかけるだけだが、実際に体を動かして応援している人達もいるんだ。敬服。



4月30日 土岐へ行こうよ!BBS開設

 にしやんさんから「土岐ページにBBSをつけては?」と勧められる。確かに私も、新情報が入る度、にしやんさんに更新をお願いしなければならないのが、とても申し訳なく思っていた所だった。土岐のBBSがあれば、いつでも最新情報を流せるし、参加者同士の交流もできる。問題は、私がBBS開設・運営について何も知らないこと。
 とりあえず、夫に相談。そしたら、すぐに無料掲示板を作れるサイトを教えてくれた。作ってみてびっくり。諸手続が面倒かと思っていたら、あまりにも簡単で、あっという間にできてしまった。という訳で、今朝までは考えた事もなかったが、その日の内にBBSの運営を開始。いやほんと、我ながらびっくり。
 土岐支援活動、本格始動。



 5月の活動記録がちっとも書けない内に1年たってしまったので、
とりあえずあの頃の気持ちをまとめてみました。どうもすみません。(2003.5.16の日記より)

 土岐から一年 −応援活動雑感−

 改めてライブレポや当時やりとりしたメールを読み返したら、あの時の熱い気持ちが甦ってきた。必死だったけど、とても楽しかった。
“ついに西川君が新しい事を始める。私達の力を必要としている。一緒に全力で走るんだ!”
ってムチャクチャに熱くなってた。


 それまではTMRのライブチケットなんて、即日完売しかないと思ってたのよね。
それが土岐の会場がガラ空き状態だと知って大ショック。西川君は
「どんなに遠くても、呼ばれれば、求められれば僕は行きます」
と言ってわざわざ地方の小会場まで来てくれるのに、呼んでおいてそんな状態は見せられないと思った。
さらにイヤなのは、主催者側に「TMRでは客は呼べない」などと思われたら。
そんなことはTMRである自分の矜持が許さなかった。
だから何とかして参加者を増やしたくて、ネットで呼びかけたり、HPを作ったり、トレードBBSをこまめに覗いて空席のある会場のチケットを希望する人がいたら、まだ発売中だとメールしたり、会場からポスターを分けていただいて近隣の大学に貼らせてもらい、他にも岐阜の十数校の大学に電話でポスター貼り出しをお願いして会場から郵送してもらったり、地元のイベント情報サイトなどに書き込みしたりした。
お〜、こうして列挙すると結構色々やってたって感じだね。

 でも、ネットでの呼びかけをしてた時、何人もの方から
「西川君の為にすごくがんばってますね」
と言ってもらえもしたけど、そう言われるとちょっと居心地が悪かった。
だって、やりたいことをしてただけなんだから。
他の何をするより、TMRに関わってることが楽しかった。
楽しいことを夢中になってやってただけ。
それに島根の応援活動みたいにチラシ配りをしたり、静内みたいにバスをチャーターしたりみたいに、自分で実際に動いてはいなかったし。
家にいながらにしてできることをしてるだけだった。
それは「がんばってる」なんて感心してもらえる程のことじゃない。
さらに言うなら「西川君の為に」ですら無い。
空席があるのは自分がイヤだから動き始め、一人でも多くの人に西川君と心をつないで欲しいと自分が思うから宣伝を続けただけ。
 さすがにポスター貼り出しのお願いなどは、
「これならがんばったって言っていいかな」と思ったけどね。
普通ならためらっちゃって実行できないことでも、やらなきゃ最善をつくした事にならないと思い、毎日
「やらずに後悔よりやって後悔」
「最初から無理・無駄と決めつけない」
と呪文のように唱えていたな。この気持ちは、西川君や、TMRメンバーの皆さんにいただいたものだった。

 自分の知力の限りを尽くして手段を講じるのは、快感だった。
目の前に壁が立ちはだかり、「ここまでしか行けない」と思えても、
本当にそうなのか、手探りで壁のどこかに抜け道は無いか探しているような気持ち。
新鮮だったわ、こんな気持ち。
考えた結果、何か思い付いたら実行した。後悔したくなかったからなー。
気分的には、「思いついちゃったもんな〜、やらなきゃな〜」って感じだったなあ。
頭が煮詰まりそうだったけど、全力を尽くして限界に挑む気持ちよさを味わわせてもらえた。
こんな体験、滅多にできないよ。

 それだけでもありがたい、貴重な体験なんだけど、もっと嬉しかったのは、
沢山の人の熱い気持ちに触れられたことだった。
私が上げた声を、みんなが聞いてくれた。答えてくれた。その声をさらに遠くに届けてくれた。力を貸してくれた。本当に有り難かった。
沢山の人の、自分にできることでTMRを盛り上げようと頑張る気持ちに触れられた。
自分一人では何もできないけど、みんなが熱い気持ちと力を寄せてくれたおかげで「みんなで作るライブ」ができた。感謝でした。


 あの活動のおかげで、自分がまず動こう、という気持ちをもてた。
一個人でもできることはあるとわかった。
そして同時に、それもみんなの協力があってこそだともわかった。
そんな素晴らしい仲間がいるって、最高だね。

 ライブ当日は、うちのBBSに着てくれた人達に手作りの名札を配ったり、みんなで記念撮影したり。楽しかったな。
身近にTMRを語り合える人がいない人同士の出会いの場にもなったのが、とても良かったと思う。
やっぱり直接会える仲間がいるって、すごく嬉しいもんね。
私もおかげでTMRの茶飲み友だちができました。ありがたいことだわ。

 チケットの見方も変わった。最初は「空席を無くしたい」と思って始めたことだったけど、だんだん数字の問題じゃなくなってきた。
席が埋まればいいのではなく、一人でも多くの人に、西川君のライブに参加する機会を得て欲しいと思うようになっていった。
チケットは、ただの紙っぺらじゃなくて、西川君と私達をつなぐ大切な架け橋なんだ。
その一枚で、手にした人の何かが変わるかもしれない、可能性の扉。
「余っている」とか「売れ残っている」とか、価値の低い物のような言い方はして欲しくなくなった。
そのチケットはまだ見ぬ参加者の手に渡るのを待っているだけで、大切なものなんだから。

 ライブそのものも、感慨深いものだった。
西川君の体調がすごく心配で、心配した通り、序盤は声の伸びの具合にいちいちドキドキしてたけど、途中からとんでもなく素晴らしい歌声を聞かせてくれて。
まるで不死鳥のようだ。
限界を超えた所で最高のものを叩きつけてくれる西川君の凄さに、改めて打たれた。
ほんとに凄い人だ。

 西川君はあの日、ライブ中に
「帰りに鏡を見てみてください。全然違う顔になっているでしょう」
と言っていた。ライブ後にみんなで写真を撮ったら、ほんっとにその通りでびっくりした。
みんなすごいキラキラの笑顔だったね。
あんなにぱかーっと全開で笑ってる自分の顔は、初めて見たよ。
あんなふうに笑えるなんて、幸せだよねえ。


 今思うと、あの駆り立てられるようなギリギリ感は、あのタイミングならではの熱さだったのかもしれない。
あのツアーは、それまでとは一線を画すツアーだったと思う。
皆が同じ方向を向いて走り出す喜びがあり、目もくらむような熱と勢いがあった。
希望に燃えて駆け抜けた、嵐の様な季節。
 もちろん今でもその気持ちはある。でももっと落ち着いた感じになってるかな。
色々あって、長い目でTMRを見ていこうという気持ちになったからか。
もっと自然体で楽しんでる感じ。
と言いつつ、では今はまったりとしたライブなのかと言えば全然そんなことはなく、実際に参加したときの壊れっぷりは今回の方がもの凄かったりするけど。

 もしまたああいう機会ができたら、やってみたいと思う。あれほど切迫した気持ちになるかどうかはわからないけど、今度はもっとうまくやる。
あの時は、動こうとして下さる人達に、どう動いてもらえばいいかわからなくて、つい自分一人で走り回ってしまうことが多かった。
折角の気持ちを活かしきれなくて申し訳なかった。偉そうな言い方かもしれないけど。
次があったら、もっと上手にみんなと力を合わせて活動したいなあ。
 B★E★S★Tツアーの飯田公演みたいに、ライブの実行委員会ができるなら最高だよ。
でも、うちの辺りはなまじ名古屋に近すぎて、わざわざ来てもらう必要性があんまり無いのよね。
大都市から遠くて日頃ライブなんて参加できない人達の為に、西川君は地方をまわってくれてるんだから、名古屋からJRで15分の町なんて…ねえ。ちぇ、残念。

 単に楽しみだけでなく、こーんな色んな想いをわき上がらせてくれるのも、西川君ならでは。ずっとずっとずっと、一緒にいたいな。色々波風あるだろうけど、絶対楽しい人生を送れると思うよ。