2001.4.8 -progress-アリーナツアー ファイナル 名古屋レインボーホール 初めてのファイナル参加。妹や友人2人と参加。席はアリーナ41列。ほぼアリーナの最後列。昨日は途中で体力がきれたので、今日は開始前に糖分をとり、幕間に飲むべくリポDを用意した。今日は、絶対、やる! 妹はTMRは「割と好き」な程度で、本命はB’z。初参加の彼女は、会場でコスプレの人たちを見て絶句していた。 「だってしっぽがあるよ!?」 ああ、WILD RUSHね(笑)。肩にオウムを載せたタカノリ王子の人もいた。そりゃまあ、B’zのライブではコスプレはいないだろう。 会場に着いて、どきどきしながらなじみのBBSの皆さんと初対面。すてきな名刺もいただいて感激! 皆様こだわりの画像を使ってらして、さすがだわ。私も次は作ってみよう。 会場内では今日も開始前からターボコール。客電が落ちた。その瞬間の爆発的な歓声、悲鳴! 妹は飛び上がりそうに驚いていた。さあ、ファイナルだ! BRIGATE、あの軍服の後ろに引きずるベールみたいなのは何をイメージしてるのかなあ。 LEVEL4や蒼い霹靂、好きな曲。聞く度に良くなってる。すごい。 「今日は何も考えずにこい! 俺が全部受けとめてやるから」 THUNDERBIRD、また聞けてすごく嬉しい。私が西川君にゾッコンにされた曲。でもあの時よりもっともっと深く大きくなってる。伸びる声。たまらない。なんともう西川君は泣いている。 last resort、「ひとりの君にかえすよ」の、思いがほとばしる感じが好き。 青いライトの中、白いスポットを浴びて立つ西川君。バックの機材の小さな赤や青のランプが星の光のようで、星空の下、月明かりをあびて立ちつくしているようだった。 HEART OF SWORD、最後に「そうだろぉ〜!」って のけぞりながら思いっきり叫んでた。 fragile。これが一番、CDから変わった曲じゃないだろうか。すごく好きになった。 バックライトの中に浮かぶ立ち姿のシルエットを目にしたとき、「研ぎ澄まされた」という単語が浮かんだ。前奏の間、高まる緊張。歌い出し、灼熱の塊を抑えつけながらも絞り出すような声。じりじりと高まる圧力。そして噴き出す。「ふれて…」という声に押し倒されそう。なんて強い、強い声。間奏の静寂の中では、私は息をつめ、西川君を見つめていた。そこに爆発。声で押し倒されそうになってよろけた。そういえば1月、初めて生でこの歌を聴いた時のこと。間奏中、暗闇の中一筋の細いライトの中に立ちつくす西川君に、私は麻痺したように魅入られていた。ここがどこか、自分が何をしているのかも失念していた。歌を聴いていることさえ忘れていたと思う。そこにあの爆発的な声。物理的と言える程の衝撃を感じ、張り飛ばされたかと思った。正にひっぱたかれて正気に戻った感じ。歌を聴いていてこんな体験をするのは、初めてだった。今回は、予想していたからあれ程の驚愕は無かったけど、やはり体が声にもっていかれそうになった。なんてすごい歌。感覚を研ぎ澄まし、激情をほとばしらせ。曲の世界に入りきり、悶えるように手を顔に頭に這わせる。なんでこんなすごいことできるの? 次はいつ聞けるの? 胸が苦しい。 slight faith。 前奏が始まると、会場がざわっとした。「え、ウソ、これをやってくれるの?」って感じ。で、すごい歓声。みんなこれ好きなんだねえ。でも実は私は今まで、この曲は好きじゃ無かった。でもこのツアーですごく好きになった。初めて聞く、すっごくいやらしい歌い方。最高だわ。サビのとこは、地鳴りのような力のこもった声。私の体まで揺らす。たまらない。 今日はすごく気持ちがいいんだけど、一つ困るのが、どうも私の拍手は人とタイミングがずれること。みんな歌が終わると拍手するけど、私は演奏も終わってから拍手したいなあ。特にバラード系とかの体にズンとくる歌の後は、声に縛られて、すぐには動いたり歓声をあげたりできない。曲を最後の一音まで聞いて、ほっと一息ついて、くらいじゃないと。でもそうすると、下手すると独りで拍手になるんだよねえ。むう。 魔弾からWHITE BREATH、VITAL BURNER。怒濤の進撃。西川君煽る煽る。私も叫ぶように歌った。もうふらふら。ぼんやりと、「縄跳びだと10回で息があがるのに、我ながらよく飛び跳ねてるなあ…」と思う。これだけ激しくてまだラストじゃないんだからまったく。 そしてLOVE SAVER。この期に及んでこの曲をもってくるんだから…。普通だったら力つきちゃうでしょ。私も崩れ落ちそうになったけど、立ち直った。 「イカせてやるよ」 きゃあああ〜! 立ち直った腰がまた砕けるでしょ〜! Trace Millennium Road。全力で暴れまくった後、この曲。思いをこめて。西川君、泣いてる。そう、あなたが私たちの一筋の光。ずっと、ずっと、一緒にいたい。 アンコール、今日は力一杯のコールだった。 Master Feel Sad。ここでアクシデント。前奏が始まっても、西川君がギターを気にしている。セットの方に下がり、スタッフが出てきてギターに何かしていたが、すぐに戻る。どうやら音が出ないらしい。西川君は何度も悔しそうにギターをトントン叩いている。固い顔で前に進み、歌い始めた。演奏はせず、指をギターの上でもどかしげに動かしながら。「so sad」のところはとんでもなく高く長く声を響かせ、驚かされたけど、歌に力が入りきらないように感じたのは思い過ごし? 間奏で、スタッフが持ってきた替えのギターを受け取る。西川君、裏方のスタッフに『OK。大丈夫、気にするな』と言うように笑って手を振っていた。すごく悔しいだろうに。ああ、ほんとに温かい人だなあ。無性に嬉しい。 そして「さあ行くぜっ!」て感じの顔でバッチリな歌と演奏を響かせた。ギターソロの部分はリベンジするように派手だったと思う。 LIGHT MY FIRE。途中、西川君が泣けて歌えなくなった。1フレーズくらいだったけど、みんなで歌った。ああ、ビデオで見た東京ドームみたいだ。 今日は「あの日と同じ…空を見たいから!」と言っていたらしい。泣きながら。私は今日もよく聞き取れなかった…。 みんなHEY!って手を左右にゆらゆらさせる。私はひたすら拳を振っていた。西川君がギリギリと音がしそうな程力をこめて、拳を上げる。筋が浮かんでる。私も拳を振りかざす。ふと天井を見た。すごく気持ちよく見上げられた。 曲の最後に、西川君が「しゃがんで、しゃがんで」って身振りをした。会場が広いから、なかなかみんなしゃがみきらない。ビジョンでアップの西川君がヒョイヒョイ手を振っているのが、楽しい。そしてしゃがみきったら…ジャンプ! イヤッホウ! 最後のMC。思い出せるだけ。順不同。 「全国まわって半年間の思いを、この場所に全部ぶつけました。受けとめてくれるか!」 「精神的に一番つらいツアーでした(ここで「だした」ってかんでたらしい)」 会場から「ええ〜?」という疑いのどよめき。それとも「だした」のツッコミ? そしたら西川君が「感慨の余り泣いた」フリ。西川君はえらく長々と泣いたフリしてた。雑誌とかでは「すごく気持ちいいツアー」て言ってたけど、やはり何か、人知れず葛藤があったんだろうか。 「ごめんなさいね、個人的なことばかり言って」 何度も言ってたけど、それ以外何をいうのさ(笑)。「TMR」という集団の話? 「全部お前らに返します。」 「俺は歌うことしかできない愚か者ですが、お前らといっしょにこの5年間やってきたことは、俺の誇りでもあります。」 「ここに集まってくれたみんなを、誇りに思います。」 「正直、大阪東京名古屋で名古屋がが一番クール。だからここをラストにしたんだよ!(ざまあみやがれ的言い様)」 「名古屋は何度も来てるけど、まだやってないところはどこかな」 みんなで「ドーム!ドーム!」ってコールして。 「だったら、呼んでくれればそこへ帰ってきます。というか、今までは『4/7にレインボーホールでライブやりますから来てくださーい』みたいだったけど、これからは、お前らが呼べ。お前らの都合の良い日を決めて呼んでくれれば、俺は行くから」 俺は行くから、って言葉がすごく嬉しい。 「半年間支えてくれた、多分そこここにいると思うんですが、スタッフにも申し訳ないですが拍手を」 ちっとも申し訳なくなんかない。西川君が言い終える前に、大きな拍手がおこっている。西川君が、バンドメンバーだけでなくスタッフ全員を舞台に呼んだ。 「オラ俺が来いっていってんだから来いよ!」 「職場放棄しろ!」って、なかなか出てこないスタッフを舞台裏にまで引っ込んでしつこく探し、引っ張ってきていた。「こんなもんだったかな〜」「見〜つけた!」 舞台に来られない会場真ん中の音響スタッフやライトのスタッフのことも忘れない。 「真ん中へんで恥ずかしそうにしている30.40の男どもも…。」 ほんと、あったかい。「ありがとー!」って叫んだら、すごく胸が熱くなった。ますます感謝と感動の思いがあふれて。 会場中で手をつないで、礼をした。どうも西川君は違うことをしたかったみたいだけど、タメが長すぎて、客席はジャンプにならずに終わっちゃった。西川君はウエーブをして、 「なんでウエーブやねん。最悪や」って笑っていた。 バンドメンバーと花道の先に来て、カップで乾杯。ああ、ファイナルなんだ。西川君がカップだけでなく、金属製のお盆まで客席に投げようとして止められるのを何度も繰り返してるのがおかしい。いやそれはほんとに危険だよ。もー、こんな時まで笑いをもってきてくれるんだから。 バンドのメンバー一人一人と抱き合う。互いによくやったって感じで。 SUNAOさんと抱き合う時はもう絡まり合うように、濃厚。このまま押し倒しそう(笑)。 「お世辞抜きで、名古屋最高だったぜ!」 終わりにしたくなくて、何度も必死でターボコールして西川君をつなぎ止めた。最後には、「また会えるから」って帰って行った。 すぐさま客電がついて、3回目のアンコールをする暇もなく、本当に終わってしまった。胸がどんどん熱くなってきて、つっぷして涙してしまった。声が絞り出た。何かが体からあふれそう。爆発してしまう。…もう、とてもアンケートなんてちゃんとかいてなんかいられないよ。でも、きっとこのアンケートは読んでくれると思うので、頑張って書いた。 西川君の最高の笑顔を見られた。涙も何度も見た。私も、ライブで初めて泣いた。今日はちゃんと西川君と客席が通じ合っていたと思う。席はほとんどアリーナ最後列だったけど、ぜんぜん気にならなかった。ビジョンでいい表情を一杯見られたおかげもあるだろうけど。そして、楽しいだけでなく、今までで一番、西川君の歌自体に圧倒されたライブだった。 帰り道、私は昨日西川君が言った、『最高に幸せな顔』だったと思う。いつまでたってもたかぶりがとまらない。きっと、体中から喜びのオーラを噴出させてたんじゃないかな。 妹も楽しかったと言ってた。正直言って、TMRファンでは無い彼女にとっては、コスプレにカルチャーショックを受けたり、ファンの余りの熱気の中で、最初は居心地が悪かったらしい。場違いな所に来てしまったと思ったそうだ。でも、ライブが始まってしまえば問題なし。以下、彼女の感想。 「すごく激しかった。意外とロックで、好みだった。」 「開始前の会場が、楽しそう。もう手拍子始まってるし。客電消えた瞬間のものすごい悲鳴には、すごくびっくりした。」 「やっぱり歌うまいね。ライブだとひどい歌になる人もいて、まあ勢いでOKにしちゃったりするけど、西川君はちゃんと一曲一曲聞かせてくれた。」 「あと、西川君て愛されてるね。他の人のライブでは、大抵お客は自分(ひとり)が楽しむためにいくけど、今日のは客側が「がんばれ!」ていうか、パワーを西川君に送ってた。」 そーよー、彼はすっごく愛されているのよ。ライブは愛を交わす場なのよ。彼女はまた名古屋でライブがあるなら参加したいそうで、嬉しい。 今回、ビジョンがすごくいい西川君を映してくれた。テレビのライブ中継だと、ポイントずれたストレスのたまる映像のこともあったけど、さすがにスタッフは判ってらっしゃる。ポイントを心得たカメラワーク。で、そこに映る西川君のかっこいいこと! とろけそう。ずっとみていたい。特に会場から良い声が聞こえたときの西川君の笑顔が見られたのがすごく嬉しかった。せっかくだから生西川君を見なくちゃと思いつつ、画面も見たくて、困ってしまった。カメラさん、素晴らしい撮影ありがとう。 西川君のライブの歌は、CDよりさらに深く、熱くなっていて、素晴らしかった。ここでしか、聞けない歌。家に帰ってCD聞いても、違うのよ〜。でもこんな幸せな記憶も、時と共にどんどん薄らいでいくのがたまらない。全部記憶しておけたらどんなにいいだろう。せめてビジョンの映像をDVD化してもらえないかしら。ライブアルバムでもいい。絶対買う! もう一度、あのTHUNDER BIRDを、fragileを、SLIGHT FAITHを聞きたいよ…。 ふと思い出すと、ライブに参加したことの無かった頃は 「ライブで勢いに乗るのは楽しいだろうけど、曲を味わうんだったら、一曲一曲丹念に歌ったCDの方がいいでしょ」 と思っていたのだった。まさかCDよりライブの方がいい歌になることがあるなんて、思いもしなかった。解ってなかったんだなあ。 さあ、何とかして西川君をナゴヤドームにひっぱってこよう! 後日談。右手の手のひらの下の方と、薬指の関節の辺りが痛い。どうやら、あまりに拍手しすぎて、結婚指輪で打ち付けたせいみたい。 やっぱり西川君との逢瀬には、外しておかなきゃいけなかったかしら。 |