夏休みの中心で「休みが欲しい!」と叫ぶ

 ぼくらのアイしている『電網適応アイドレス』は「長い夏休み中」なんだそうだ。
 これには異議のある者も多いんじゃないかと勝手に想像してみたりする。だって、休みだから何も動かないかというと、水面下であれこれ動いていて、知らずにドツボにはまり込んでから大騒ぎという話をひんぱんに耳にし目にするから。
 各オーマやセプテントリオンの現状なんか気にしてもいないし、他のフィクショノートが何してるのかなんて気にしたところで仕方がない。
 でも先日も「八神の件で旧守派と宰相府+エース連合は戦闘状態に戻っている」とかいう話がぽろっと出て、これが小笠原ゲームの余波なんだそうだ。そんなテンダイスにも出ていない情報を知らずに慰安で出かけて、とんでもない状況に陥った人を僕は知っている。合掌。

 「休み」というから勝手に「何も大きな話は動いていない」と判断しがちだし、「小笠原ゲーム」というと慰安とか娯楽だから他人の結果なんか関係ないと思いこんでしまう。テンダイスだってほとんど更新されていないから、そんなものだと思ってわざわざ総合ヘッドラインを確認したりもしない。夏休みにわざわざ学校の掲示板なんか見に行くものか!?
 それが間違いのもとなのだ。小笠原や広島とかのゲーム展開で、状況はどんどん動いているのだ。知らずに飛び込むと大火傷するところばかり。
 「夏休み」といっても「小学1年生の夏休み」ではないんだ。どちらかというと、「進学校の高校3年生の夏休み」とか「高校球児の夏休み」と考えるべきなんだな。
 夏休みこそ新学期に備えて普段以上に頑張る時期なのだ。進学塾の合宿に参加し、志望校の傾向と対策を叩き込み、模試を受けて自分の実力を計る。休めるのは志望校に合格したときだ。
 炎天下のグランドで早朝から夜まで練習に明け暮れ、他チームの偵察やビデオでの分析も怠りなく、目指すは高校球児の頂点、甲子園のマウンド! 休めるのは引退したときだけだ。
 それが夏休みにすることなのだね。

 リタイアしない限り、ゲームは終わらない。ただ自分のペースで頑張れるってあたりが「夏休み」なのですよ。「小学1年生の夏休み」のつもりでいて、休み明けにビックリしないように。


(原稿用紙約3枚)