コラムタイトル

 

怪鳥音への道(episode 3)

1974年夏、小遣いを持ってレコード屋へ行く。
予算の都合で「ブルース・リーの絶叫入りLPレコード」は購入出来ない妥協して『ドラゴン怒りの鉄拳』の主題歌シングル盤を購入するのだ。
今度こそ間違い無いのだ。
ラジオで既に聴いていたからだ。
間違いなく「絶叫入り」だ。
しかも「歌〜ドラマ(格闘シーン)〜歌」と言う至れり尽くせりな構成。
ラジオから流れるこの曲を聴いた姉が
「この歌、上手いね。誰が歌っているの?」
と訊いていた?
色々な本を読んでリーが「監督、脚本、武術指導、撮影、音楽を担当した作品」の存在を知っていた為、
「音楽担当=歌を歌っている人」と言う回路を作っていたので、
「ブルース・リーに決まってるべさ」
と即座に答える博士ぶりだったのだから。
万全だ。
セントラルタウン都通りのレコード屋でゲットだぜ。
(そう!店名が思い出せない。漢字2文字。月田じゃない方)
そして、遂に今度こそ「ブルース・リーの絶叫入りレコード」捕獲に成功した!
帰宅途中はジャケットを舐め回す。
「ブルース・リーの絶叫・肉声入り」と書いてあるのがとても嬉しい!帰宅して早速試聴だ。
やっぱり凄い!曲がカッコ良い。
唄もカッコ良い!
絶叫も素晴らしい!
大満足だ!ついでにスリーブ内を見る。
「メイン・テーマ(唄・マイク・レメディオス)」
げっ!マイク・レメディオスって誰なんだよ?
唄・ブルース・リーじゃないのかよ!?