ほめ上手(2000/9/22)


楽譜はDonが全員分を管理していて車に積んで持って来たのですが、譜面台は各自持参です。小さなバンドやアンサンブルをするには譜面台は軽くて丈夫な物を自前でもっておくことが必須です。

楽譜自体はパート毎にまとめられていますが、そのソーティング方法が GTSBやSerenadeの番号順とは違います。ここではアルファベット順に並べられています。

但し、明らかに意味のない単語で始まる、例えばThe xxxxというタイトルの場合はTheではなくxxxxをキーにしているので、曲名を言われてもちょっと考えてから探し始めなければなりません。

Tpは4人いるのですが、4thまで楽譜がない編曲もあります。その場合は Donか誰かが4thのパートを作ってパソコンにデータを打ち込んで、きれいに印字した譜面が用意されていました。曲目のフォントとページ数などが 1stなどとは違うので気がついたのですが、それだけ見ているの市販の譜面のようです。

練習は例のごとく蓄えてある曲を次々に通していくパターンです。Donが次にやる曲を考え考え指示します。おかしなところがたまにはやり直すこともありますが、大抵は1回通すだけです。

テンポはやってみて、ちょっと遅いだの速いだの意見を言う人もいます。幸い音符の方は難しい物が少なく、適当にごまかしながらも何とか吹いていけました。

アドリブソロも基本的に全て2nd Tpに書いてあり、別のおじいさんが吹いてくれます。さすが彼は非常に味のある吹き方をしてくれます。

Tp 1stがソロのメロディーを受け持つ曲もあり、みんなからやって見ろと言われ、知らない曲だがとりあえず吹いてみることになりました。これもテンポは速くなく、指使いも易しい方だったので何とか吹けました。

このバンドのように編成が充実しているとサウンドもしっかりしてくるので吹き甲斐があります。GTSBに比べると音の高い曲を選ぶことも多く、さすがに疲れました。

終わるとTbのクリフが今日のTpセクションは音がクリアーで良かった、Tp 2ndのおじいさんはビューティフルトーンだったなどとほめてくれます。アメリカ人は本当にほめるのが上手です。

会社でアメリカ人と仕事上どうつきあうかという研修を受けたのですが、やったことに対しては日本人から見るとお世辞で背中が痒くなるような表現でも、普通に言うのがアメリカ式だということです。勿論その後で本当にまずかったところは指摘するのですが、基本的に良いところをほめるのが大事です。

日本の場合はどちらかというと、出来ないところ、悪かったところを指摘することはありますが、特に注意されなければ、問題無しか、良いと認めたか、聞いていなかったかということで、基本的に激励よりも叱咤でやる気を喚起する方法を採る傾向が強いように感じます。

どちらも一長一短なのでどちらがよいと決めつけるわけにはいきませんが、ほめられて気分の悪い物ではないことは確かです。日本人は以心伝心でいちいちほめなくても雰囲気で分かる場合は敢えて言わないところがありますが、アメリカ人は自分の気持ちを言葉で表現するのは自然なことなので、日本人から見るとオーバーに聞こえるようです。

たぶんある程度年齢がいったバンドで技術的な向上よりも気楽にその時間をみんなで楽しむパターンにはアメリカ式が向いているのかもしれません。