ダンスに夢中(2000/8/11)


今日はボストンポップスオーケストラのジャズコンサートを聴く機会があったのでそのお話です。

ボストンに行ったときにたまたま夜8時からボストンポップスが演奏会を開くことを知り、前日に安いチケット($17 一番安いのは$13 一番高いのは$52)を買っていきました。

ホールは古い由緒あるものでシンフォニーホールといいます。1階席、1stバルコニー席、2ndバルコニー席となっていて、1階席は売り切れていて2ndバルコニー席を買いました。

ホールにはバスで乗りつけてきている団体さんもいて入り口のところから盛況です。ジャズコンサートなので完全な正装をしている人はいませんが、白っぽいビニールのような光る生地の服を着ているおじさんもいます。

中の席は見つけるのが簡単ではありません。バルコニー自体が狭いので、横に走っている通路が無く、扉から入ったら何十席かにたどり着けるようになっています。よって正しい扉から入らないと席を見つけても到達できません。 但し扉近くには案内の係員がいるのでまごついていたり、聞くと教えてくれます。

僕は2ndバルコニー席のチケットを持っていながら、1stバルコニー席のところに行ってしまったため、席そのものが見つけられなくて苦労しました。

さて席に着いてみると1階席がおもしろい格好になっています。1階席では飲み物が飲めるという話を聞いていたのですが、確かに小さい丸テーブルがたくさん置いてあり、その周りに椅子があって人が座っています。

ウェイター、ウェイトレスもいて注文も取っています。床は真っ平らで、椅子も作り付けではなく、ただ講堂に所狭しと並べただけのようになっています。

オケのメンバーは既にステージにいて白い服を着てみんな勝手に音出しをしています。ちょっとざわついているが、リラックスした雰囲気です。

さて演奏が始まりました。プログラムは3ステージに分かれていて、最初のステージはグレンミラー特集です。1曲目はセントルイスブルースマーチです。

Tpは4人にいて、最初のメローディーである「たーーーたたたたたたーーー」をユニゾンで吹きました。 音も綺麗で密度が濃く、ビタッと揃っていてうーーんかっちょいいという感じです。当然ボストンポップスなのでどのパートも聞き惚れるようにバッチリです。

演奏が始まってしばらくするとホール内が少し騒然となってきました。何事が起こったのかと、1階席を覗くとダンスしている人がいるのです。1階席の後方部はテーブルを置かずちょっとしたスペースが用意してあって、そこで何組かがダンスを始めていました。

だんだんダンスをする人が増えるは、飲み物を飲んでいる人、サンドイッチを食べる人など1階席はちょっとしたパーティ状態です。静かに聞き入るコンサートではなく、気楽に雰囲気を楽しむコンサートです。

ダンスの方は、上手い人も、どう見ても初めてと思われる日本人風の若いカップルなど老若男女様々で、みんな自分のペースで自分流に踊っています。それだけに見ていても微笑ましいし、面白いものです。

バルコニー席も後ろの方の席の人は下で何をやっているのか見えないので、わざわざ横の空き席に移ってきて、演奏の方はそっちのけでダンスの方を見入っている人もいます。

スタンドプレーで参考になると思ったのが一つありました。ピンクパンサーで、TpとTbがスタンドプレーをしたのですが、最後に音を伸ばしながらハーフバルブで(Tbはスライドで)音を下げていくところで、音に合わせて膝を曲げながら座っていったことです。これは雰囲気が出ていておもしろかったです。

そういうわけで非常にリラックスした、日本で言うと盆踊り大会のステージでバンドが演奏している?(ちょっと違う?)とも思え無くない楽しいコンサートでした。