C管で読み替え(2000/6/10)


さて練習初参加の続きです。

曲が始める前にはRogerも来ていました。Billが1st、Rogerが2nd、僕が3rdですが、譜面を見ると3rdの方が2ndよりも音が高いです。Rogerに変わろうかと言いましたが、これで良いと言われ3rdを吹くことになりました。

ショスタコービッチの祝典序曲は吹奏楽でも吹いたことがありますが、その時は Cornetパートで、どちらかというとバイオリンパートに近いです。よって、ドキドキしながら、譜面にかじり付きで吹き始めました。(いつも初見で目を白黒させていますが)

途中、はずしたり、ある部分全く落っこちたりしましたが、何とか知っている曲であったことも幸いして、とりあえず終わりまで行きました。 BillとRogerからはgood job(グッジョーブ:よくやったね)と言ってくれました。但し、アメリカ人は基本的にネガティブ(否定的)なことは言わず、ほめるのが上手なので普通、good job程度は言ってくれるものです。

RogerもBillも楽器の話は好きで、何の楽器を使っているんだ、マウスピースは何なんだということになりました。 BillとRogerは今バックのC管を使っています。 RogerのTpケースはトリプルで、Tpが3本入ります。シルキーのBb管が1本、バックのC管が1本、シルキーのD/Eb管が1本入っていました。

オケの曲にはC管をよく使い、音が低い場合でパワーを出したいときはBb管を、音が高い場合などはD/Eb管を使い分けています。

Rogerによると、TpのコンチェルトなどはEb管で吹けば細かい動きも簡単に出来るが Bb管だと同じ音域でも複数の変え指が存在することになり、それだけミストーンしやすくなり難しいらしいです。これはHrがポロポロ音をはずしやすいのと同じ理屈です。

Billによると、高い音の曲を高い調の(短い管の)楽器で吹くことは、それ以外に記譜上の音が見かけ低くなるので、心理的に楽になるメリットがあるとのことです。

今日練習したショスタコービッチの祝典序曲とブラームスの交響曲4番も譜面は Bbで書かれています。Rogerは、初めのうちはC管で吹いて、後でBb管に変えていました。さすがに持ち替えたすぐはちょっと混乱するらしく、ミストーンも出していましたが。

Billの方は1stを吹いているせいか、C管1本で両方をこなしていました。さすがプロだけあって、演奏は完璧です。近くでしっかりした音でびゅんびゅん吹いてくれるのでこちらもついていけばよく、吹きやすいです。

但し、たまに3rdだけが別の動きをすることがあるので、僕もあせってlostしてしまうこともありましたが。 Rogerはシルキーのマウスピースを使っていて、バックで言うと3番より小さい番号に相当する、即ち口径の大きいものを好んでいます。特にオケで音量が要求されるときには効果があるとのことです。

休憩時間にはRogerがduetの楽譜を取り出し、1曲一緒に吹いてくれました。そのduet集は僕も持っていますが、2巻目の難しい方で、僕は上手く吹けませんでした。今度は易しい1巻目を持ってきたいと思います。

隣にいるHrのブルースは、入るなりいきなりPrincipal(1st)を担当しています。前回のコンサートでHrは結構音をはずしていたので、彼は1stに必要だということになったのでしょうか。でも演奏が始まるとすぐにこの理由が分かりました。

私の今までの経験でこれまで上手いアマチュアHrの演奏を聞いたことがありません。音もきれいだし、しっかりしていて決してはずさず、パワーもあり、ダイナミックスも初めからきちんと完璧に付けています。

隣で聞いていてついつい聞き入ってしまいます。ひょっとすると彼もプロなのかも知れません。San Diego方面から越してきたとMichaelがみんなに紹介していました。 他のパートを見渡しても、フルートも太いしっかりした音で素晴らしいし、バイオリンもバッチリ、全体的に人数は少ないですがやはり少数精鋭型のようです。

さてこんな訳で1回目の練習が終わりました。他にどんな曲をやりたいかみんなに意見を聞いたり、今回はbrassが充実しているので、brassの活躍するものを加えようなどと話していました。

僕は3rdなので出番のある可能性は低いですが、弦楽器の演奏を身近に聴くのも良いものです。これからの練習も楽しみになってきました。