ソロは避けたい(2000/4/15)


今日はSerenade Band(サルネイド バンド)の本番の日です。

場所は僕の住んでいるSunnyvale市のショッピングセンター近くのシニアセンターです。その中の小さなホールの一角にバンドが位置し、その前に若干のスペースがあってダンスできるようになっています。

白シャツと黒ズボン、黒靴のかっこうで行き、バンドから赤いネクタイを借りました。このバンドはいわゆるビッグバンドで使う四角い箱で囲まれた専用の譜面台を持っていて、並べ始めていました。

バンドのメンバーは大方は以前練習に行ったときに会った人ですが、中には初めての人もいました。 マークは旅行に行っているとかでいませんでした。そうです。彼は自分が都合が悪いので代わりを探していたのです。

Tpの1stとおぼしき人に挨拶をして2ndの楽譜をもらいました。3rdの人が隣にいましたが、彼は今日初めて来ていて僕と同じく初見状態でした。 Tpは本来4パート必要ですが今日は3人で3パートだけです。

今日やる曲名を書いた紙をもらい楽譜を眺め始めたのですが、アドリブソロが書かれているではありませんか。1stはメロディーですが音が高く疲れるので、アドリブは2ndにあることが多いのです。 元々アドリブは苦手で譜面を書かないと吹けないたちなのに、更に知らない曲とあっては大変です。それに普通のソロ自体も初見で本番ではつらいです。

早速 1stの彼に自分はアドリブは上手くないので、その曲は代わって欲しいと頼みました。彼は良いよと言ってくれ一安心です。 これはとにかく譜面にかじりついて必死になって吹くしかありません。そうこうしている内に本番が始まりました。

まず譜面をさっと眺め渡してソロやアドリブがあればこの部分は代わってくれと彼に頼みます。危ないながらも、隣の3rdのおじさんとチョロチョロ小さなミスを分からない程度(のつもり)に抑えて何曲かこなしていきました。

でもある曲でソロはないと思っていたのが、その部分を吹き始めてから実はガイドを付けたソロであることが分かりました。これには焦りましたが幸い難しくはなかったので、何とかごまかしながら吹けました。

演奏に集中してシニアの方たちの踊りをゆっくり楽しんで見る余裕がなかったのですが、数組のカップルがゆるりゆるりと踊っていました。恐らく日本の老人ホームに似た施設だと思うのですが、体を動かすのが不自由な方は椅子に座って音楽を楽しんでいました。



そうそうあのボーカリストの紳士も数曲登場し気持ちよくきれいな声で歌っていました。彼は歌う以外はバンドの世話係のような役を果たしているようでした。



シニアセンタで同じくシニアの人たちが中心になってバンドを構成し、みんなで音楽を楽しんでいる様子は、ほほえましくもあり、ホンワカした気分になって帰りました。