初めてのコンサート(1999/12/11)


今日はペニンスラシンフォニックバンドのコンサート当日のお話です。

日曜日の3時から本番ですが、集合は何と直前の2時半です。

今まで本番といえば何時間も前からホールに集合して舞台作りとリハーサルを始めるのが当たり前と思っていたので「えっ、本当なの?」という感すらあります。恐らく Bobなど一部の人たちがボランティアで事前に集合して準備をしているのでしょう。

私はバンドメンバーの一般人として極めてリラックスした朝を過ごした後、家で少しだけサイレントブラスのミュートを使って音出しをしました。いきなり吹くと口が固まって後で調子が悪くなる傾向があるからです。

コンサート会場はいつも練習をしているGunnハイスクールの中にあるホールです。いつも練習は暗くなってからしか行かなかったので、こんな建物があるとは知りませんでした。

ホールといっても大きさは数百人が入れるくらいの中ホールで、もう古いものです。この学校は恐らく歴史があるのでしょう。どの建物もかなり古いです。

ホールでは舞台が既に作られており、椅子・譜面代・パーカッションなども並べられていました。Tpも数人来ており、私も自分の席あたりに行きました。

ひな壇は幅と高さが十分でなく、Tpの向かって右半分はひな壇から下に降りてしまいます。向かって左から3rd Cor、2nd Cor、1st Cor、1st Tp、 2nd Tpの順なので1st Corから右のパートはひな壇無しで、手前のSaxや Clarinetに埋もれてしまい客席からはよく見えない位置になります。

舞台の上で楽器を出して音出しをしていると、ケースは舞台裏の方に移動するよう指示があり、裏に回ってみました。そこは薄暗い小ホールになっていて、本当に小さな舞台と若干スロープがついた客席が100席ほどあります。

そこでも客席に各人が適当にケースを置いて音出しをしていました。恐らくそこが本当の音出しの場所のようです。私もそこでしばらく音出しをしていると次々に人がやってきました。

そうこうしているうちにBobがいつものチューナーを使ってチューニングを始めました。パート毎に合わせていきますが、合わすこと自体は各個人に任されていて、日本でやっていたチューニングからすると極めていい加減なものです。

Bobのチューニングで私にとって印象深いのは、チューニング方法ではなく、各パートを複数形で呼ぶことです。日本なら「チューバ」や「チューバさん」で始まるところを、彼は

「チューバーズ」 (Tuba)
「バリトーンズ」 (Euphonium)
「チュロンボーンズ」(Trombone)
「ホーンズ」 (Horn)
「フルーツ」 (Flute)
「オーボーズ」 (Oboe)
「バスーンズ」 (Basoon)
「サキソフォーンズ」(Saxophone)
「クラリネッツ」 (Clarinet)
「チュランペッツ」 (Trumpet)

と呼んでいきます。

チューニングが済むと指揮のDwightさんがみんなになにやら演奏についての心構えのようなことを話し始めました。その言葉尻をとってジョークを飛ばす人もいます。(もっともこれはいつものことですが)残念ながら内容は聞き取れません。

その後は舞台の上手下手に分かれてぞろぞろステージの方へ入場です。