今世紀最後のペットパレード(1999/7/24)
今回はパレードの続きです。
このパレードは"Los Altos kiwanis Final Pet Parade of the Millenium"といって、今世紀最後のペットを連れて歩くパレードです。
実際には犬が中心で、みなよくしつけされた賢そうな犬を連れてきています。こんなに近くに見知らぬ犬がいればとたんに吠えあってけんかになると思いがちですが、みな実におとなしくしています。ちなみに吠えあって大変になる犬のことをnutsになると言うそうです。
馬の行進もあります。カメのぬいぐるみを持っている子供もあれば、単に動物のぬいぐるみのような服を着せた子供をベビーカーに乗せて行進している家族連れもいます。
演奏者は他にも管楽器数人でバンドを組んで歩いて行進しているグループもあれば、Los
Altos ハイスクールのマーチングバンドもいます。彼らはかなり厳しく訓練されているようで、ビシッビシッと動いていました。何かアメリカの高校生らしからぬ雰囲気です。
我々の方は完全の伸び切っていますし。 我々が演奏した曲はクリアフォルダに入っている曲のうち3番から
8番までの6曲で、特に知っている曲がなかったので曲名は思い出せませんが、Jazz風とマーチ風の曲でした。技術的にはあまり難しくはありませんが、何せ初見なもので、僕もTedもポロポロ間違いながら何とか吹きました。
我々の出番は最後の方で、いったん車が動き出すとみな拍手で迎えてくれました。初見のため楽譜にかじりつきで、周りの景色や観衆を見る余裕が全然無かったのですが、みんな陽気に盛り上がっていました。
指揮者の人は初めにバンドにカウントを与えた後は、車の上から皆に挨拶をして手を振って愛敬をふりまいているのが仕事のようでした。
車の排気ガスが舞台の上に来ないように、わざわざパイプを取り付けて、車の上から排ガスを出すように仕向けたはずなのですが、やっぱりすこし漏れているようで、行進中はかなり排ガスくさくて喉が痛くなりました。
結局町の1ブロックをゆっくり1周して終わり、正味の演奏時間は20 分くらいでした。皆もう1周したい、道端の人も音楽を止めないでと言っていました。さてあんなに苦労して組み立てた車をこんな短い演奏で解体してしまうのは忍びないのですが仕方ありません。
解体の方は手際もよく15分くらいで終わり、すべての資材を車の中に仕舞い込みました。でも本当に一体あのパレードカーは誰のものなのでしょう。もちろんバンドのものでしょうが、恐らく誰かがどこかで管理しているはずですから。
パレードの後は、近くの公園でart関連の出店がやっていたので、見に行きました。恐らくそんなには有名でない人たちの絵やオブジェ、かばん、生け花、T−シャツ、その他いろんな物が小さなテントの中に展示即売していました。
中心部ではLos Altos ハイスクールのJazzバンドの演奏もやっていました。いかにも高校生と言った感じの学生から、やけに大人びて(ふけて)見える学生まで個性的な外見の面々が演奏していて、ノリもテクニックもまあまあできちっと練習してあり、なかなか好演でした。
いろんな種類のart作品の中で、管楽器奏者には非常に興味深いものを見つけました。電気スタンドですが唯の電気スタンドではありません。ボディ(軸)の部分が管楽器の一部なのです。トランペットやクラリネット、フルートのマウスピースの部分、はたまたホルンまでもあります。
店の人に話しを聞くとコルネットの場合で$850、自分でお古の楽器を持ち込むと、$100〜$300の範囲で安くなり、かつかさの部分や下のベースの部分のデザインや組み合わせを自分の好みで指定できるとのこと。
これは楽器好きでない人から見ると変な形をしたランプとしか映りませんが、僕にとっては、こりゃ面白い、話題性がある、1本欲しいといった代物です。ただ今自分が持っている楽器をああできるかというと、まだ使える間はちょっと楽器に悪くてできないですが、古くて使えなくなって、かつ愛着があるのであればオーダーメイドしてみるのも良いかもしれません。
というわけで、今回はLos Altosでの、のどかな昼下がりのお話でした。