ニューホライズンバンド(1999/6/18)


今日はSalinas ACB コンベンションから2つの話題です。

* "As Much Fun As Sex" (Jim Murphy, Yamaha Andy Isca)

このタイトルはちょっと訳せませんが ^_^;;
内容は楽に吹ける楽器を使おうというものでした。

社会人になるとプロのように1日8時間も吹けないし、8日に1時間のこともあるのだから楽器は楽に吹けることが大切です。

特にバンドメンバーの年齢が上がってくると、体力的な面からの考慮も必要になります。

フルートのチューニングについていえば、offset Gでチューニングするのが一般的になるだろう。

このほかいろんな楽器の例を挙げて無理のない演奏法についての話がなされました。

* New Horizons Bands (http://newhorizonsband.com)
(J.B. Vander Ark, Prime Time Band, Santa Barbara Andy Isca, Presiding)

これには結構感心しました。ニューホライズンバンドというのは50歳以上の人なら誰でも入れるバンドです。日本ならシルバーバンドと呼ぶところでしょうか。バンドの歴史も深いアメリカでは、ある程度年齢がいってから、楽器を始めたい、昔やっていたけどずっとやっていない、といった人たちのために設けられた、初心者が気軽に始められるバンドです。

このバンドのプロモーションビデオを見ました。かなり高齢の方たちが本当に音を出すところから始めている姿や、バンド活動を通じて知り合って、付き合い始めたカップルなどほほえましい姿がたくさん映っていました。実際の年齢構成は平均65歳で75歳の人も入っているようです。吹奏楽だけでなくジャズバンドも組んでいるようです。

最初のニューホライズンバンドは1991年にイーストマン音楽学校のロイアーンスト教授によって始められ、現在はNAMM International Music Products Associationと the National Association of Band Instrument Manufacturers (NABIM)によって後援されています。

全米に38団体、カナダに1団体あります。ちなみにカリフォルニアにはサンタバーバラとサンタローザにあるようです。日本にはまだこのような組織は無いと思いますが、もともと一般の市民バンドも年齢が高いのに、さらにその層の初心者を受け入れる仕組みがあるというのは感心します。

アメリカでは学生の時授業で何らかの楽器を勉強するらしいのですが、短期間で終わり、それ以上やりたければ自分で先生につきなさいという方式のようです。よってとりあえず何か楽器をやったことがあるという人はたくさんいるのですが、大人になっても続けている人は少ないようです。僕も定年になって仕事をしなくなったら、このような活動に関われれば良いのではと今のところ考えています。