サリナス 全米市民バンド協会 コンベンション(1999/6/4)


Salinas ACB Converntion参加報告

全米レベルの市民バンド協会(Association of Concert Bands : ACB)のConvention(会議と合奏と演奏会)に参加してきましたので、これから少しずつトピックをご紹介したいと思います。
http://www.acbands.org/

* "Don't Be Too Nostalgic" (James Christensen, Gerald Guilbeaux)

これは、ひとことで言うと自分たちが好きな曲(多分古い曲)ばかりやっていたら若い人が入ってきませんよという警鐘です。

アメリカの市民バンドは既に熟年というより老年の時代に入っており、どのバンドも若い人より30以上の人、それも中心は40、50、60以上の人になっています。 僕の行った演奏会での客層の方もほとんどが高齢の人で、中に家族連れが来ているという感じです。

そこで演奏する曲もマーチや吹奏楽のオリジナル、クラシックアレンジ、若干のJazzや映画音楽などが中心です。 若い子供たちは違った音楽を聴きニーズも違うのです。

3年前にカレッジソングのレコーディングがあり、23歳の若いレコーディングエンジニアと仕事をしていました。曲はマーチスタイルなのですが、パーカッションのサウンドがしっくり来ません。そこでスーザサウンドにしてくれと言ったら、What? 何それ?と聞き返されてしまいました。

コマーシャルでかかる音楽であれば、名前は知らなくとも聞いたことはあるというのが多いのです。よって曲を紹介するときもテレビの〜に使われていると言った方が理解されやすいのです。

楽器の紹介をするというのも意味があります。子供たちがテレビで見るのはSaxやキーボードで、TpやTbなどの管楽器はあまり見ません。 またBGMなどでよく曲が時間の都合などで編集されますが、流れや調を無視して突然カットしながら繋いでいくことがよくあります。これらも子供たちにとっては良くないことです。

ある時こういうことが話題にのぼりました。

自分たちが好きな音楽だけでプログラムを組む訳にはいかないということです。 でも新しく発売されたCDも6ヶ月経つとオールディーズだと呼ばれるようになるのも事実です。 クラシックなもの、マーチなど良いものはきちっと伝統のスタイルを維持して楽しませるのも大事なことです。

学生の頃、Winするために音楽をして、人生の中で音楽をいかに楽しむかを言うことを理解していないということも問題です。

この後は楽譜コピーの問題に話が移りました。値段が高いのが問題だとか、編成などによりパート譜やスコアが不足してもいちいち出版社に別発注するのも大変だし、出版社も面度くさがるなど。これについて妙案はなさそうでした。