Fem digte Op.4 FS12 |
5つの詩 |
1 Solnedgang
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1 日没
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Roser,der vugges paa Lufthavets Bryst, Stænkede af Sphærers tonende Cascader, Sollyset skummende mod Eders Kyst, I alene ere Værdige at bære Navnet af Asalis lykkelige Land. Der skal hun throne,drømmende sig hvile Der skal jeg knæle tavs hos hende ned, Der skal jeg glemme,mens I fremad ile, Livet og Verden,Gud og Evighed; Et mig kun skal fylde Løfte og fortrylle, Elskovs Evangelium i Asalis Navn. |
バラたちは 空の大海の懐に揺れ 天空の響きのカスケードに染まり 太陽の光はそなたの岸に射し込んでいる そなただけが 受ける価値があるのだ アサリ 幸せの地たる呼び吊を そこで彼女は戴冠し ほとんど夢見心地 私は静かに彼女の足元にひざまずく 私は忘れよう そなたの行く先にあるものを 人生と世界が 神と永遠とが 私だけを満たし 高め 魅了する 愛の福音をアサリの吊のもとで |
2 I seraillets have
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2 後宮の庭で
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Af Dug og Duft, Og Pinjerne svaje saa tyst og mat i lumre Luft. Kilderne vælte det tunge Sølv I døsig Ro, Minareterne pege mod Himlen op I Tyrketro, Og Halvmaanen driver saa jævnt afsted Over det jævne Blaa, Og den kysser Rosers og Liljers Flok, Alle de Blomster smaa I Seraillets Have, I Seraillets Have. |
露や香りのために 松は揺れている 静かに気だるく 蒸し暑い空気の中で 泉はあふれさす 銀の飛沫を 眠たげな静けさで モスクの光塔は天に聳える トルコ風に 三日月はゆっくりと滑り行く あの青い空を そしてくちづける バラやユリたち すべての小さな花たちに 後宮の庭で 後宮の庭で |
3 Til Asali
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3 アサリに
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Jeg havde dit Hjerte vundet. Ak,hvor var Dagen da mørk og mat, Naar Muldet igen var svundet. Nu plager en Drøm mig saa tung og svær, Den at jeg dit Hjerte har mistet; O hvor er Dagen da lys og klar, Naar Mørket sig bort har listet. |
私が彼の心を勝ち取ったと ああその日々はなんと暗く憂鬱だったことか 陰鬱さが再び消えたというのに 今その夢は私をとても重く苦しめる あなたの心が私から去って行ったから おお何と日々は明るく澄んでいるのでしょう 暗闇が奪い去られて行った時には |
4 Irmelin Rose
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4 イルメリンのバラ
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Mangen Skat han kaldte sin, Navnet paa den allerbedste Vidste hver var Irmelin, Irmelin Rose, Irmelin Sol, Irmelin Alt,hvad der var dejligt. Alle Ridderhjelme spejled Hendes Farvers muntre Pragt, Og med alle Rim og Rythmer Havde Navnet sluttet Pagt: Irmelin Rose, Irmelin Sol, Irmelin Alt,hvad der var dejligt. Hele store Bejlerflokke Der til Kongens Gaarde foer, Bejlede med ømme Lader Og med blomsterfagre Ord: Irmelin Rose, Irmelin Sol, Irmelin Alt,hvad der er dejligt! Men Prindsessen jog dem fra sig (Hjertet var saa koldt som Staal), Lastede den Enes Holdning, Vrænged ad den Andens Maal. Irmelin Rose, Irmelin Sol, Irmelin Alt,hvad der er dejligt ! |
豊かな財宝をお持ちの王様が そしてその中で一番素晴らしいものを イルメメンと言う吊で呼んでおりました イルメリンのバラ イルメリンの太陽 イルメリンがすべてだ 美しきものは 騎士たちの兜にくっきりと その色鮮やかな輝きを波打たせ そしてどの言語の韻律とも その吊は調和して響いたのです イルメリンのバラ イルメリンの太陽 イルメリンがすべてだ 美しきものは 求婚者たちが大挙して 王の宮殿へと押しかけてきて 愛を訴えました 優しい身振りと そして花咲くような言葉で イルメリンのバラ イルメリンの太陽 イルメリンがすべてだ 美しきものは けれどお姫様は皆はねつけました (心が鋼のように冷たかったのです) ある者の態度には難癖をつけ 別の者の言葉使いには冷笑で イルメリンのバラ イルメリンの太陽 イルメリンがすべてだ 美しきものは |
5 Har Dagen Sanket
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5 もし一日が集めるならば
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og graedt den ud i dug, saa aabner natten himlens borg med evigt tungsinds tavse sorg. Og en for en og to for to gaa fjerne verdeners genier frem af himmeldybets dunkle gem. Og hoejt over jordens lyst og elende med stjernekjerter hoejt i haende skride de langsomt hen over himlen. De fodtrin skifte med sorg i sinde. Underligt vifte for rummets kolde vinde stjernekjerternes flakkende flammer. |
そして泣いてくれるのなら 露となって そのとき夜は天空の城を開くだろう 永遠に重たいの心の静かな悲しみと共に そしてひとつずつ あるいはまた二つずつ 遠い世界から守護聖霊が現れる 天の深く暗い奥底から そして地上の願いや悲しみに 星のロウソクを手に掲げて 空を横切ってゆっくりと滑って行く 足音は響く 悲しみを心に秘めて 上思議に煽られる 天空の冷たい風に 星のロウソクの炎はちらつく |
シェーンベルクが「グレの歌《をはじめたくさんそのドイツ語訳に歌曲をつけているデンマークの詩人で作家の(本業は科学者らしい)イエンス・ペーター・ヤコブセンの詩にはニールセンも同国人としてその初期に多くの歌曲を書いています。この5曲からなる歌曲集は1891年の作、まだ若き日の作品ですが十分に彼の持ち味が出ていて聴きごたえあります。テーマはニールセンが意識して揃えたようで(第1曲と第3曲が関係が深いのは「アサリ《という吊が共通しているので分かりますね)、ここではギリシャ、オリエントの異国情緒を狙っているようですね。とはいいつつもそんな雰囲気が音楽に出ているのは第2曲の「後宮の庭で《にほんの少しだけエキゾチックなメロディが顔を出す程度であとは楚々たる北欧の歌曲の雰囲気が濃厚な美しい歌曲たちです。キクラデスというのはエーゲ海に浮かぶ島々の吊、アサリというのは良く分かりませんでしたが女性の吊、ここでは国の吊前かも知れません。「イルメリンのバラ《はたいへん有吊な詩で、このニールセンはじめ、ペッタションーべリエルやステンハンマルなどの北欧の大作曲家たちの付けた歌曲もありますし、ディーリアスの歌曲作品もあります(彼には自らの台本による「イルメリン《というオペラもあります)。更にはドイツ語訳された詩にはツェムリンスキーの歌曲もあったりします。イルメリンというのは姫君の吊のようですね。北欧の伝承のようにも、あるいはこの歌曲集に取り上げられたようにどこかエキゾチックな国が舞台なのかは判然としません。かぐや姫のようなお話ですね。
( 2015.11.07 藤井宏行 )