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詩: 若山牧水 (Wakayama Bokusui,1885-1928) 日本
曲: 平井康三郎 (Hirai Kozaburo,1910-2002) 日本 日本語
故郷に 墓をまもり 出でてこぬ 母をしぞおもふ 夢みての後に
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夢ならで 逢ひがたき母の おもかげの 常におなじき 瞳したまふ
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鮎焼きて 母はおはしき ゆめみての 後もうしろで ありありと見ゆ
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母恋し かかるゆふべの ふるさとの 桜咲くらむ 山の姿よ
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若山牧水の和歌に付けた平井作品、「酒の歌《ほどのはまり具合はないですがこちらもなかなか素敵な曲です。これも「酒の歌《同様牧水の30回忌に作られた作品だそうですが、どっぷり日本の演歌風の前者に比べると、西洋音楽の香りもあってその微妙さが非常に面白いところ。「若山牧水 歌の調べ《というCDを見つけた際に「酒の歌 四章《と一緒に収録されていました。
残念ながらこれを歌っている権代敦彦氏のバリトンが私にはどうしても耳にしっくり来なくてこの曲の真価を伝えていないように思え、この録音を全面的にお勧めしかねるところもあるのですが、今のところこれしか聴ける録音はないようですし、牧水の詩や短歌に付けた童謡や歌曲作品、更には牧水自身が得意としていた和歌の吟詠が、牧水の作品を使って聴けるというのが大変に興味深い録音ですので探して聴かれてみる価値はあるかと思います。
( 2007.12.30 藤井宏行 )