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La ninna nanna    
  Un hiver à Paris ou Rêveries Napolitaines
子守歌  
     パリの冬 あるいはナポリの思い出

詩: ロズィエール-テミーヌ (Achille de Lauzières-Thémines,1818?-1894) イタリア
      

曲: ドニゼッティ (Domenico Gaetano Maria Donizetti,1797-1848) イタリア   歌詞言語: イタリア語


Dormi fanciullo mio,
Dormi e riposa
Nella pace del sonno
Trasparente;

Dormi,sí,dormi,
E la pupilla ascosa
Si volga al ciel
Silenzïosamente.

Dormi,dormi,i Cherubini
A te scherzano d'accanto;
I lor labbri porporini
Stanno aperti a dolce canto.

Uno spirito t'han creduto
Dalle sfere qui caduto
Ed al coro a cui tu manchi
Ricondurti vonno in ciel.

Ah! dormi,o figlio mio,
Dormi il sonno della pace;
Dormi,dormi,gli occhi stanchi
Covra il sonno col suo vel.

Ah! sí,non senti un alito
Che ti carezza il viso?
Ah! sí,non vedi gli angioli
Scesi dal paradiso

Che intorno a te s'aggirano
Come farfalle ai fior?
O figlio,dormi candido,
Il sonno dell'amor.

E la tua culla argentea
Come una navicella
Solca tranquilla l'etere,
Passa di stella in stella,

Vogano lieti gli angioli,
Tu dormi in mezzo a lor,
Dormi,sí dormi placido
Il sonno dell'amor.

お眠り、私の赤ちゃん
お眠り 心安らかに
眠りの安らぎの中で
穢れを知らずに

お眠り、そう お眠り
瞳を閉じて
瞳を天に向けて
一言もしゃべらずに

お眠り、お眠り、 天使たちがi
お前のよこで遊んでいるよ
歌っているよ 真っ赤なくちびるで
お前のそばで優しい歌を

この子の魂は思われているわ
天空から落ちてきたのだと
だから歌声はあなたを
天国に呼び戻そうとしているの

ああ!お眠り、私の坊や
安らかな眠りをお眠り
お眠り、お眠り、疲れた目を
お前の眠りをシーツに包んで

ああ、そよ風を感じるかしら
お前の顔をなでて行く風を
ああ、天使が見えるかしら
天国から降りてくる天使が

何がお前の周りを飛び回っているの
まるで花を巡る蝶々のように?
おお わが子よ 無心におやすみ
この愛の眠りを

そしてお前の銀のゆりかごは
一艘の小舟のように
静かに空の上をすべり
星から星へと巡るの

うれしそうにオールを漕ぐ天使たち
お前たちは彼らに囲まれて眠る
おやすみ、そうおやすみ 安らかに
この愛の眠りを


7分を超える、イタリアンパワー炸裂の長大な子守歌です。スタミナのない日本の子供では、最後まで聴き通す前に疲れて眠ってしまうような「濃い」曲ですが、さすが名旋律のメロディーメーカー・ドニゼッティは次から次へと新手の美しい旋律を繰り出すので、大人は最後まで聞き惚れてしまうに違いない素敵な子守歌でもあります。
冒頭のおとなしめのレシタティーボ(叙唱)から、ピアノのひそやかな響きといい、これはいいなと思わせるのに十分ですが、主部に入って、「おやすみ」を繰り返すところ(Dormi, Dormi)のところは、繰り返し何度も出てくる絶品のアリア、そしていったん爆裂のサブクライマックスで盛上がったあと、先の絶品アリアに戻し、それから「安らかにおやすみ」のところで短調にチェンジ、このころのイタリアオペラによくある加速しながら歌を強めていく手法(ロッシーニ・クレッシェンド?)でまた盛り上げ、再びアリア、そして先程とは別のマイナー旋律をまた繰り出して最後に再びサビのアリアで締めるという形式を取っています。そのめくるめく感じは彼のオペラ、「ランメルムーアのルチア」や「愛の妙薬」、はたまた「連帯の娘」といったところを良くご存知の方はお分かりの、ドラマの状況に関係なく美しい旋律が次から次へと現れてくる世界そのままです。
(例えば「ランメルムーアのルチア」で有名な狂乱の場など、どこが狂乱しているかと思うくらい流麗な歌が続きますが、あんな感じを子守歌にしたとお思い頂ければ、当たらずと言えども遠からずです)
Collinsレーベルのイタリア歌曲シリーズ、第2集はこのドニゼッティ歌曲集で、デニス・オニールのテナーでこの曲が堪能できます。CPOにもドニゼッティ歌曲集はあるようですがこちらはまだ聴いていません。

( 2000.02.13 藤井宏行 )


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