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Der Freund    
  Gedichite von Eichendorff für eine Singstime und Klavier
友  
     アイヒェンドルフ歌曲集

詩: アイヒェンドルフ (Josef Karl Benedikt von Eichendorff,1788-1857) ドイツ
    Gedichte - 3. Zeitlieder  Die Freunde I

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Wer auf den Wogen schliefe,
Ein sanft gewiegtes Kind,
Kennt nicht des Lebens Tiefe,
Vor süßem Träumen blind.

Doch wen die Stürme Fassen
Zu wildem Tanz und Fest,
Wen hoch auf dunklen Straßen
Die falsche Welt verläßt:

Der lernt sich wacker rühren,
Durch Nacht und Klippen hin -
Lernt der das Steuer führen
Mit sichrem,ernstem Sinn.

Der ist von echtem Kerne,
Erprobt zu Lust und Pein,
Der glaubt an Gott und Sterne,
Der soll mein Schiffmann sein!

揺り籠の中の子のように
波の上で眠る者は
甘美な夢に浸るばかりで
人生の深淵を知らない

だが嵐に捕われて
荒ぶる舞いと宴に巻き込まれ
暗い航路から遥か
誤まった世界に孤立した者は

夜を徹して岩礁を避け
果敢に船を進め
安全確実に
舵をとる術を学ぶ

それこそ真の逞しさだ
喜びと苦しみの試練を経て
神と星だけを頼りにゆく
そんな男を我が舵手としたい!


 五篇の詩からなる「友たち」”Die Freunde”の1番目の詩で、詩集では番号のみ記された無題詩です。2番目と3番目は「Lに寄せる」、4番目は「女性に」、5番目は『ウンディーネ』(ジロドゥ『オンディーヌ』の原作)の作者フーケーに捧げられた3篇の詩となっています。ヴォルフはこの歌曲を友人で指揮者のフランツ・シャルクに捧げています。
 理想の友人像を語る教訓風の詩ですが、第二連は意味が取り難く、なかなか納得できる訳が作れませんでした。海と船乗りの話で一貫させようとするのが誤りなのかも知れません。
 ヴォルフの曲は優しい波の揺れに始まり、嵐と戦う船乗りを豪快に歌い上げるわかりやすいもの。あまり鋭すぎると説教臭くなるので演奏には大らかさが必要と思います。そうなるとやはりまずプライ(エンジェル)が好ましく、そして最近出たホル(プライザー)による往年のホッターを思わせる歌唱など。管弦楽編曲版もあり、フィッシャー=ディースカウが録音しています(オルフェオ)。

(2005.07.05/11.09改訂 甲斐貴也)

( 2005.11.09 甲斐貴也 )


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