In absence Songs of Old Cathay |
不在 古い中国の歌 |
At eve,I stand upon the bank and gaze; Restless,I know not where my bark may rest; I see the forest through the autumn haze; I see the hills of radiance all divest; I see the herdsman homing o'er the lea; I see the huntsman's laden horse return. . . . . Alas,no loved one comes to beckon me!-- I sit and croon the thoughts that in me burn. |
夕暮れに 私は岸に立って眺める 落ち着かず どこに私のさすらいが安らぐのかも分からず 私は森を見る 秋の霞越しに 私は見る 山々が裸で輝くのを 私は見る 牧人が野を越えて家路につくのを 私は見る 狩人が獲物を積んで馬で戻ってくるのを ああ 誰も愛してくれる人が来て私に合図してはくれぬのだ 私は座って思いに包まれる 私の中に燃える |
初唐の詩人・王績(585-644)の有名な詩「野望」の英訳です。「野望」と言っても現代よく使われるでっかい野心のことではなく、「野の眺め」とでも言った意味でしょうか。原詩はこんな感じです。
東皋薄暮望,
徙倚欲何依。
樹樹皆秋色,
山山唯落暉。
牧人驅犢返,
獵馬帶禽歸。
相顧無相識,
長歌懷采薇。
( 2017.06.19 藤井宏行 )