Scherzo P 68 |
たわむれ |
Una notte,al davanzale, Ero sola,o pur non ero? Ben mi parve un soffio d'ale Che giungesse dal sentiero Chi la guancia mi sfiorò? Se fu un bacio io non lo so. Fu la tenda,è ver,rammento, Che la guancia mi percosse: La carezza fu del vento, Pur vorrei che non lo fosse... Più ci penso e più rammento Che fu un bacio e non il vento! |
ある夜 窓辺で 私は一人 いや違ったかな? あれは私には羽根の吐息のように思えた 小道からやって来た 何が私の頬に触れたのかって? それがキスだったかどうかも 私には分からない あれはカーテンだろう きっとそうだ 思い出した 私の頬に触れたのは この愛撫は風がくれたものさ そうでなかった方が嬉しかったんだけど... そう思えば思うほど はっきり思い出すんだ あれはキスだった 風じゃない! |
ゲーテが1802年に書いた「思い違い Selbstbetrug」という詩を下敷にしています。ゲーテの詩の方はロシアの作曲家メトネルがドイツ語の詩につけたものの方で取り上げて訳しましたのでご覧ください。
Selbstbetrug 思い違い
( 2017.05.06 藤井宏行 )