TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Schweig einmal still,du garst'ger Schwaetzer dort    
  Italienisches Liederbuch
ちょっと黙ってよ、そこの不愉快なおしゃべり男  
     イタリア歌曲集

詩: ハイゼ (Paul Heyse,1830-1914) ドイツ
    Italienisches Liederbuch-Rispetti 36 Schweig einmal still,du garst'ger Schwaetzer dort 原詩:イタリア詞

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Schweig' einmal still,du garst'ger Schwätzer dort!
Zum Ekel ist mir dein verwünschtes Singen.
Und triebst du es bis morgen früh so fort,
Doch würde dir kein schmuckes Lied gelingen.
Schweig' einmal still und lege dich aufs Ohr!
Das Ständchen eines Esels zög' ich vor.

ちょっと黙ってよ、そこの不愉快なおしゃべり男!
あんたのいらつく歌聞いてると気持ち悪くなるのよ。
こんな朝早くまで歌い続けていたところで、
まともな歌になるわけないでしょ。
もう黙ってよ、いい加減に寝なさい!
ロバのセレナード聞く方がまだいいわ!

ちょっと聴いただけでは前曲と同じ素材を使っているということに気付かないほど別の印象を受けるセレナードである。
下手なセレナードを朝まで聞かされてうんざりした女のキレた感じをいかに表現するか歌手の演技力が試される。
「ロバ(Esel)」と歌われるところで、そのイナナキが聞こえるところが、いかにも皮肉屋ヴォルフらしい。

シュヴァルツコプフ&ムーア:濃い声色で巧みに表現している。
マティス&エンゲル:リズムに聴き手の心が沸き立つような名演!エンゲルの見事な演奏には脱帽。
アーメリング&ボールドウィン:速いテンポの中、表情のつけ方の上手さはさすが。
ツィーザク&アイゼンローア:アイゼンローアの「ロバ」の表現が実に上手い。
ルートヴィヒ&バレンボイム:激しい憤りをぶちまけるルートヴィヒと色彩豊かなバレンボイムの名演奏。

( 2004.11.27 フランツ・ペーター )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ