子猿の酒買ひ |
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つかひだつかひだ えつさつさ 急ぎのつかひだ えつさつさ 右手にやおあしだ えつさつさ 左手にやとつくり えつさつさ 小猿が酒屋へ えつさつさ まつかな顔をして えつさつさ かへりだかへりだ えつさつさ 急ぎのかへりだ えつさつさ おあしをはらつて えつさつさ とつくり両手に えつさつさ とうさが待つてる えつさつさ かあさが待つてる えつさつさ 危ないぞ危ないぞ えつさつさ 木の根つこ出てるぞ えつさつさ でこぼこ道だぞ えつさつさ つまづくまいぞよ えつさつさ 徳利大事に えつさつさ 転んでもはなすな えつさつさ 坂だぞ坂だぞ えつさつさ お酒が踊つてる えつさつさ ぶんぶん匂つてる えつさつさ こぼしちやいけないぞ えつさつさ とうさが待つてる えつさつさ かあさが待つてる えつさつさ |
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もう子供に酒を買いに行かすお使いは社会が許容しなくなった今となってはまず実感の湧かない歌ですが、これが書かれた大正15年にはまだまだ普通にあった情景なのでしょうね。国会図書館のオンライン図書館にあった「日本童謡全集2」の中に載っていたものです。作者の葛原・小松の解説も一緒に載っており、なかなか興味深いものでした。
( 2017.02.12 藤井宏行 )