TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


メコンの舟歌    
 
 
    

詩: 野村俊夫 (Nomura Toshio,1904-1966) 日本
      

曲: 古関裕而 (Koseki Yuji,1909-1989) 日本   歌詞言語: 日本語


エイ サラマンダ エイ サラマンダ
青い空だよ 
エイ サラマンダ
メコンが呼ぶよ
エイ サラマンダ
しぶき散る散る 
陽は舞い上がる
エイ サラマンダ エイ サラマンダ

可愛いメコンの
流れの色は
町の娘の肌の色

歌が響けば
さざ波踊る
若い血潮が
なお踊る
エイ サラマンダ エイ サラマンダ


白い雲だよ
エイ サラマンダ
あの子も待つよ
エイ サラマンダ
しぶき散る散る 
陽は舞い上がる
エイ サラマンダ エイ サラマンダ

見せてやりたい
おいらの姿
町の娘にただ一目

胸の中なら
メコンの流れ
かけた想いは果てもない
しぶき散る散る 
陽は舞い上がる
エイ サラマンダ エイ サラマンダ



戦後も福島の同郷コンビ 詞の野村俊夫と曲の古関裕而はたくさんの歌を書いてきましたが、戦前戦中を越えるポピュラーな作品は生み出せなかったようで残念なことです。中で目を惹いたのは昭和31年、やはり福島出身の歌手・伊藤久男の歌でこの曲や「ガンジス河は流れる」、更にその3年後の昭和34年に「バリ島の月」とエキゾチックな歌を次々と出していることです。特にこの「メコンの舟歌」はそこそこヒットしたようで、この年の紅白歌合戦で歌われているのだそうです。古関といえばラジオドラマ「君の名は」でアイヌの音楽を模したいくつかの歌を、そして映画「モスラ」では南洋の孤島のシーンで歌われる「モスラの歌」をと、それっぽい音楽を書ける才能もありましたから結構聴きごたえある歌に仕上がっています。伊藤の濃厚な歌もここでは妙にはまって不思議な味わいです。

( 2017.02.01 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ