Vandraren Op.26-1 Visor och stämningar |
さすらい人 歌と抒情 |
Här ur mossiga klippans famn uppväller ren och klar en melodisk källas vatten, här ej ofta beträddes gräset af människofot. Aldrig skönare böjda grenar såg jag sträcka bävande,fina bågar,tyngda rikt af daggiga rosors välluktberusande mängd. Källa,du som vakande mildt min sömn beskyddat, tyst och lätt hänsorlande sakta silvervågen, dig beprisade skaldens korta melodiska sång. |
この苔むした岩の裂け目より湧き出す 澄んだ清らかなメロディアスな泉の水 ここではめったに踏み荒されることはない 草が人間の足で これより美しくしなった枝を私は見たことがない 揺れながら伸び 美しい弧を描き つけている たわわに露にぬれたバラたちを 酔いしれる香りで一杯の 泉よ お前はそっと見守っている 私のまどろみを 静かにやさしくささやきかけてくる きらめく銀の波よ お前を詩人は讃えたのだ 短い節の旋律で |
スウェーデンを代表する多彩な詩人の様々なスタイルの詩を集めているOp.26は、ステンハンマルの音楽もまた曲ごとに表情がくるくると変わってとても面白い歌曲集です。またそれもあって全曲がまとめて取り上げられることがほとんどないのが惜しい歌曲集でもあります。第1曲はまるでシューマンの歌曲でも聴いているような古典的な佇まいが美しい作品。詩人の書いた詩もドイツロマン派といった趣ですね。シューマンの傑作「くるみの木」を連想させるピアノ伴奏のアルペジオがとりわけ美しいです。
( 2017.01.30 藤井宏行 )