Along the stream Saudades |
流れに沿って 郷愁 |
The rustling nightfall strews my gown with roses, And wine-flushed petals bring forgetfulness Of shadow after shadow striding past. I arise with the stars exultantly and follow the sweep of the moon along the hushing stream,where no birds wake. Only the far-drawn sigh of wary voices whispering: farewell. |
さざめく夜更けは振り撒く 私のガウンにバラを そしてワインに火照った花びらは忘却をもたらす 影また影を通り過ぎる 私は起き上がる 星たちと共に 興奮して そして追って行く 月の行く先を 静かな小川に沿って そこでは鳥は目を覚まさずにいる ただ彼方に洩れる吐息 注意深い声の ささやきながら:お別れを |
李白の原詩は分かっていて「自遣」というタイトルです。自ら家に帰るといった感じでしょうか。
詩はこんな感じです。
對酒不覺暝
落花盈我衣
醉起歩溪月
鳥還人亦稀
だいぶ英訳とは違う感じですので、大意を記すと「酒を飲んでいて暗くなっても目覚めなかった/散って来る花びらが服の上に降りかかる/酔っ払いながら月の照る渓谷を歩く/鳥も巣に帰り 人の姿もほとんどない」
と李白お得意の酒飲みの歌でした。
( 2017.01.29 藤井宏行 )