TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


力車    
 
 
    

詩: 貴志康一 (Kishi Kouichi,1909-1937) 日本
      

曲: 貴志康一 (Kishi Kouichi,1909-1937) 日本   歌詞言語: 日本語


ちりりん ちりりん ちりちりちんちん
ハイハイハイハイ ハイ ハイ
私しゃ人力 横丁の権兵衛
朝から晩まで 町かけまわり
ちりりん ちりりん ちりちりちんちん
よいこらどっこいさっさ
坂を上って横丁に引いて
くるりと回ってまた坂下る

ちりりん ちりりん ちりちりちんちん
ハイハイハイハイ ハイ ハイ
私しゃ人力 横丁の権兵衛
乗せるお客は 種々様々で
株屋の旦那 墨染め和尚 
太った相撲取り みなみの芸者

ちりりん ちりりん ちりちりちんちん
ハイハイハイハイ ハイ ハイ
私しゃ人力 横丁の権兵衛
見えは悪いが これでも男
どんな仲でも本望さ 権兵衛
女が好くのに 無理はねえよ

ちりりん ちりりん ちりちりちんちん
ハイハイハイハイ ハイ ハイ
私しゃ人力 横丁の権兵衛
朝から晩まで 町かけまわり
ちりりん ちりりん ちりちりちんちん
よいこらどっこいさっさ
坂を上って横丁に引いて
くるりと回ってまた坂下る



貴志がベルリンで書いてかの地で初演された曲、ドイツ人のソプラノ マリア・バスカの歌うこの歌のSP復刻が残っておりますが(伴奏はベルリンフィル!)有名な「かごかき」をも超える壮絶な出来栄えになっており、たいへんなインパクトです。残念ながら日本語の歌詞は失われており、このドイツ初演の譜面やこのSPの復刻からの聞き取りで歌詞は復元されているようで、いまひとつ意味が良く分からないところがあります。毛利眞人氏の渾身の評伝「貴志康一 永遠の青年音楽家」(国書刊行会 2006)に記載されているのが一番信頼度が高そうでしたのでそこから転載させて頂きました。

( 2017.01.07 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ