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Der Einsame im Herbst    
  Das Lied von der Erde
第2曲『秋に寂しい人』  
     交響曲「大地の歌」

詩: ベートゲ (Hans Bethge,1876-1946) ドイツ
    Die Chinesische Flöte  Herbstnebel wallen bläulich überm See 原詩:?起 Chang Chi,

曲: マーラー,グスタフ (Gustav Mahler,1860-1911) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Herbstnebel wallen bläulich überm See,
vom Reif bezogen stehen alle Gräser;
man meint,ein Künstler habe Staub vom Jade
über die feinen Blüten ausgestreut.

Der süße Duft der Blumen is verflogen;
ein kalter Wind beugt ihre Stengel nieder.
Bald werden die verwelkten,goldnen Blätter
der Lotosblüten auf dem Wasser zieh'n.

Mein Herz ist müde. Meine kleine Lampe
erlosch mit Knistern,es gemahnt mich an den Schlaf.
Ich komm' zu dir,traute Ruhestätte!
Ja,gib mir Ruh,ich hab' Erquickung not!

Ich weine viel in meinen Einsamkeiten.
Der Herbst in meinem Herzen währt zu lange.
Sonne der Liebe,willst du nie mehr scheinen,
um meine bittern Tränen mild aufzutrocknen?

秋の霞は青々と湖上に湧き立ち
佇む草を霜が覆う
あたかも匠が雅な花に翡翠の粉を
巧緻に散らしたかのようだ

花々の芳香は吹き払われ
冷たい風に茎は屈する
黄金色に枯れた蓮の葉は
間もなく水面に落ちて漂うだろう

私の心は疲れ果てた その小さな灯火は
かすかな音をたてて消え、私を眠りへと誘う
私はお前の許へ行こう、安息の場所よ!
安らぎを与えてくれ 私には快癒が必要なのだ!

私は孤独の中で泣きはらした
心の秋はあまりに長い
愛の陽よ、お前は二度と輝いてはくれないのか?
この苦い涙を優しく乾かすために
              (銭起による)

「大地の歌」第2曲です。美しい自然抒情詩。マーラーの音楽も素晴らしく、メランコリックな世界を堪能できます。人間を越えたような美声のフェリアーのコントラルト、もっと暖かい人間味のあるルートヴィヒ、初演者ワルターの棒を得たミラー、そして男声ではフィッシャー=ディースカウ、スコウフス。この曲はどちらかというと女声でしょうか。クレンペラー、カラヤン、バーンスタインという大家に指名されているルートヴィヒはやはり素晴らしいです。ジュリーニの指揮でオケ版、カツァリスの伴奏でピアノ版を録音しているファスベンダー、女声単独で全曲録音する快挙を成し遂げた平松英子もなかなか良かったです。

( 2004.10.18 甲斐貴也 )


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