Mamma,il giovane Principe Tre Poemi di Tagore |
お母さま 若い王子様が 3つのタゴールの詩 |
Mamma,il giovane Principe deve passare avanti la nostra porta. Come vuoi che lavori stamane? Insegnami come devo acconciare i miei capelli, Dimmi che vestito devo indossare. Perchè mi guardi sgomenta,mamma? So bene che il Principe non alzerà gli occhi alla mia finestra. So che sparirà dalla mia vista in un baleno E che solo il palpitar del flauto Giungerà singhiozzante di lontano sino a me! Ma il giovane Principe deve passare avanti la nostra porta, Ed io voglio vestirmi per un momento con gli abiti più belli! Mamma,il giovane Principe passò avanti la nostra porta, E il sole mattutino scintillò sul suo cocchio! Mi tolsi il velo dal viso, Mi strappai dal collo il vezzo di rubini E lo lanciai sul suo cammin! Perchè mi guardi piena di sgomento,mamma? Lo so che non raccolse la mia collana, Vidi che s'infranse sotto le ruote Lasciando una macchia vermiglia ne la polvere E nessuno comprese qual fosse il mio dono e per chi! Ma il giovane Principe passò avanti la nostra porta Ed io gettai sui suoi passi il gioiello che portavo sul seno! |
お母さま 若い王子様がうちの戸口の前をきっとお通りになります どうして今朝仕事などできましょう? 私に教えてください どうやって髪を整えるのかを 私に教えてください どんな服をきたらいいのかを? どうして私 こんなに怯えているのでしょう お母さま? 私にはよく分かっています あの王子様が一度も私の窓を見上げてくださるはずがないことは 分かっています あっという間にあの方は私の目の前から消えてしまうことも こだまする笛の音だけが すすり泣きのように私に遠くから響いて来るのでしょう でも あの若い王子様は私たちの前を通り過ぎるのです そして私は精一杯お洒落がしたいのです その一瞬のために お母さま 若い王子様はうちの戸口の前を通り過ぎました そして朝の太陽があの方の馬車を輝かせていました 私はヴェールを払いのけ 私の顔から ルビーの首飾りを引きちぎって それを王子様の行く道に投げたのです どうして私をご覧になるのですか そんなに驚いて お母さま? 私にはよく分かっています あの方が私の首飾りを拾って下さらなかったことは 私は見たのです それが砕けてしまったのを 車輪の下で それから赤いわだちの跡を土埃の上に残していったことを そして誰も知らないのです 何が私の贈り物だったのか そしてそれが誰へのものだったのかを! でも あの若い王子様は私たちの前を通り過ぎたのです そして私はあの首飾りを胸から引きちぎって あの方の行く道の上に投げたのです! |
タゴールの詩集「園丁」より第7番目の詩、ツェムリンスキーの「抒情交響曲」でも印象的な音楽がドイツ語訳の詩につけられています。
( 2016.12.29 藤井宏行 )