The Oxen Op.2-3 By Footpath and Stile |
牡牛たち 小道や柵の脇を |
Christmas Eve,and twelve of the clock. “Now they are all on their knees,” An elder said as we sat in a flock By the embers in hearthside ease. We pictured the meek mild creatures where They dwelt in their strawy pen, Nor did it occur to one of us there To doubt they were kneeling then. So fair a fancy few would weave In these years! Yet I feel, If someone said on Christmas Eve, “Come; see the oxen kneel, In the lonely barton by yonder coomb Our childhood used to know,” I should go with him in the gloom, Hoping it might be so. |
クリスマスイヴ そして時計は夜の12時 「今あやつらは皆ひざまずいておるぞ」 ひとりの長老が言った 私たちが集まって座っているときに 囲炉裏端でくつろぎながら 私たちは思い描いた あの穏やかな優しい生き物のことを 彼らは暮らしていたのだ ワラの小屋に そこでは私たちの中には誰ひとりとしていなかった 彼らがその時ひざまずいていることを疑った者は そんな素敵な空想には わずかな人しか耽らないだろう このご時世は! けれど私は思う もしも誰かが言ったなら クリスマスイヴに 「さあ 見に行こう 牛たちがひざまずくのを あの寂しい農場に 向こうの谷間の 俺たちの子供時代から良く知ってた場所へ」と 私はきっとそいつと一緒に行くだろう 暗闇の中で 期待しながら もしかしてそうだといいなあ と |
弦楽四重奏の前奏からとても密やかで優しい響きに惹かれます。歌声の穏やかさと溶け合いながら何とも幻想的な光景が目の前に広がるよう。まさにクリスマスイヴにふさわしい敬虔で心優しい歌です。ハーディの詩は彼の書いたものの中でも最も名高いひとつなのだとか。こうしてフィンジの繊細なメロディとのコラボで一層の魅力を醸し出しています。
( 2016.12.24 藤井宏行 )