The clock of the years Op.15-8 Earth and Air and Rain |
歳月の時計 大地と大気そして雨 |
And the Spirit said, “I can make the clock of the years go backward, But am loth to stop it where you will.” And I cried,”Agreed To that. Proceed: It's better than dead!” He answered,”Peace;” And called her up - as last before me; Then younger,younger she grew,to the year I first had known Her woman-grown, And I cried,”Cease! - ”Thus far is good - It is enough - let her stay thus always!” But alas for me - He shook his head: No stop was there; And she waned child-fair, And to babyhood. Still less in mien To my great sorrow became she slowly, And smalled till she was nought at all In his checkless griff; And it was as if She had never been. ”Better”,I plained, “She were dead as before! The memory of her Had lived in me; but it cannot now!” And coldly his voice: ”It was your choice To mar the ordained.” |
すると精霊はこう言った 「私は逆回しできるんですよ 時計の動きを でも止めるのは嫌ですからね あんたが止めたいところで」 そこで私は叫んだ:「結構だ それで 進めてくれ 死んでしまっているのよりはずっとマシだ! 奴は答えた 「まあ落ち着いて」と そして彼女を呼び出したのだ 最後に私の前に現れた姿で それから彼女はどんどん若返って行き ついには 私が初めて知った時に戻ってしまった 女らしく育っていた姿に そこで私は叫んだ「止めてくれ!」と 「ここまでで丁度いい - これで十分だ - 彼女をずっとこのままで居させてやってくれ!」 だが私にとって悲しいことに - 奴はかぶりを振った: そこで止まることはなかったのだ そして彼女は子供の姿となり ついには赤ん坊時代に戻ってしまった 更に小さく 私には途方もなく悲しいことに 彼女はゆっくりとなって行き 小さくなり過ぎて ついには無となってしまったのだ 奴の容赦のない手によって そしてそれはまるで 彼女が最初から居なかったかのようだった 「まだ良かった」 私は嘆いた 「彼女が前のように死んでいた方が!彼女の思い出は 私の中で生きていた だがそれすらないのだ 今は!」 すると冷たく 奴の声がした: 「それはあんたの選択でしょ 運命を穢したのは」と |
冒頭の精霊の台詞は歌ではなくて語りで入りびっくりさせられます。寓意に満ちた愛する人の蘇りの儀式。最後は何とも悲しい結末です。しみじみと抒情的なメロディが流れるのがなんとも悲しい展開。最後の精霊の文句が重々しく曲を締めます。
( 2016.12.11 藤井宏行 )