Ozimandija |
オジマンディアス |
Ja vstretil putnika; on shel iz stran dalekikh I mne skazal: vdali,gde vechnost’ storozhit Pustyni tishinu,sredi peskov glubokikh Oblomok statui raspavshejsja lezhit. Iz polustertykh chert skvozit nadmennyj plamen’, Zhelan’e zastavljat’ ves’ mir sebe sluzhit’; Vajatel’ opytnyj vlozhil v bezdushnyj kamen’ Te strasti,chto mogli stolet’ja perezhit’. I sokhranil slova oblomok izvajan’ja: ? «Ja ? Ozimandija,ja ? moshchnyj tsar’ tsarej! Vzgljanite na moi velikie dejan’ja, Vladyki vsekh vremen,vsekh stran i vsekh morej!» Krugom net nichego… Glubokoe molchan’e… Pustynja mertvaja… I nebesa nad nej… |
私はひとりの旅人に会った 彼は歩いて来たのだ 遠い国々から そして私に話した 彼方の地に 永遠の番人が 沈黙の砂漠の 深い砂の中で 彫像の断片が砕けているのだと その半ば失われた姿は表現している 傲慢な炎を 全世界を自分に従わせる力への渇望を 熟練した彫刻家は魂のない石に吹き込めるのだ 年月を経ても残る その情熱を そして残っていた こんな言葉が彫像の一部に - 「我は - オジマンディアスなり 我は - 強大なる王の中の王! 見るが良い わが偉業を すべての時間の中で、すべての国の、すべての海の主!」 辺りには何もない...深い沈黙... 砂漠は死んでいる...そしてその上の天も... |
シェリーの有名な詩をロシアのバーリモントが訳したものにウクライナの作曲家リャトシンスキーがメロディをつけています。のちにウクライナの愛国者としてソ連当局から目をつけられた硬骨の作曲家リャトシンスキーですから、この奢る権力者も久しからずの内容には惹かれるものがあったのでしょう。ふつふつと滾る熱いメロディをつけています。ウクライナ出身のバリトン、サヴェンコが取り上げてくれなければこの曲は知らずにいたことでしょう。彼は故国のこの作曲家の紹介に力を注いでいるようで、リャトシンスキー歌曲集の録音まで出しております。
( 2016.10.10 藤井宏行 )