TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


He Is There!    
  3 Songs of the War
彼はあそこだ!  
     3つのあの戦争の歌

詩: アイヴズ (Charles Edward Ives,1874-1954) アメリカ
      

曲: アイヴズ (Charles Edward Ives,1874-1954) アメリカ   歌詞言語: 英語


Fifteen years ago today
A little Yankee,little yankee boy
Marched beside his granddaddy
In the decoration day parade.
The village band would play
those old war tunes,
and the G. A. R. would shout,
“Hip Hip Hooray!” in the same old way,
As it sounded on the old camp ground.

That boy has sailed o'er the ocean,
He is there,he is there,he is there.
He's fighting for the right,
but when it comes to might,
He is there,he is there,he is there;
As the Allies beat up all the warlords!
He'll be there,he'll be there,
and then the world will shout
the Battle-cry of Freedom
Tenting on a new camp ground.
For it's rally round the Flag boys
Rally once again,
Shouting the battle cry of Freedom.

Fifteen years ago today
A little Yankee,with a German name
Heard the tale of “forty-eight”
Why his Granddaddy joined Uncle Sam,
His fathers fought that medieval stuff
and he will fight it now;
“Hip Hip Hooray! this is the day,”
When he'll finish up that aged job.

That boy has sailed o'er the ocean...

There's a time in ev'ry life,
When it's do or die,and our yankee boy
Does his bit that we may live,
In a world where all may have a “say.”
He's conscious always of his country's aim
which is Liberty for all,
“Hip Hip Hooray!” is all he'll say,
As he marches to the Flanders front.

That boy has sailed o'er the ocean...

十五年前の今日
ひとりの小さい 小さいヤンキーの少年が
行進してた 自分の爺さんの脇を
戦没者追悼記念日のパレードで
村の楽隊は演奏して
あの古い軍歌を
退役兵たちは叫んでいた
「ヒップ ヒップ フレー」と 全く同じ調子で
ちょうどかつての宿営地に響いていたように!

あのときの少年が海を越えたのだ!
彼がそこに!彼がそこに!彼がそこに!
彼は戦っている 正義のために
しかしそれが力を持つときには
彼がそこに!彼がそこに!彼がそこに!
同盟が打ち破るとき あらゆる軍国主義者を
彼はそこに 彼はそこにいるだろう
そのとき世界は叫ぶのだ 
「自由の喊声」を
テントを張って 新しい宿営地に
それは再結集だからさ 旗の周りに 諸君
再結集なのだ
叫びながらの 「自由の喊声」を

十五年前の今日
ひとりのヤンキーの少年 ドイツ語の名を持っている
彼は聞いたのだ「48」の物語を
なぜ自分の祖父はアンクル・サムの軍勢に参加したのか
祖父たちが過去の遺物と戦ったのかを
そして彼もまた今戦うだろう
「ヒップ ヒップ フレー」と まさにその日には
彼が仕上げる時に あの長年の仕事を

あのときの少年が海を越えたのだ…

万人の人生にはその時がある
為すかさもなくば死す時が そしてわれらがヤンキーの少年は
賭けたのだ われらが生きる方に
この世界では 万人に「発言権」がある
彼は常に意識している 国の目的を
それは万人の自由ということだ
「ヒップ ヒップ フレー」と 彼は常に言うだろう
フランダースの前線を行進する時には

あのときの少年が海を越えたのだ…


アイヴズの戦争の歌、第2曲はなかなか威勢の良い陽気な歌。ヤンキー・ドゥートゥルはじめ、ここで歌詞にも歌われている「The Battle Cry of Freedom(自由の喊声)」やColumbia,the Gem of the OceanにMarching Through Georgiaなど景気の良い軍歌を次々と織り込んで出征していく(ドイツ系)アメリカ人の若者の勇姿を描いています。なかなか耳に心地よい音楽なのですが、歌詞はなんとも微妙な内容ですね。「自由を求めての戦いである」という大義はあるにしても、手放しで礼賛できない何かがそこにあります。
この歌は1942年にメロディはほぼそっくりそのままで、歌詞だけ書き換えて「They are There!(彼らはそこに!)」という曲に生まれ変わり、第2次大戦で出征する兵士たちの応援歌ともなりました。

( 2016.10.02 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ