In Flanders Fields 3 Songs of the War |
フランドルの野に 3つのあの戦争の歌 |
In Flanders fields the poppies blow; Between the crosses,row on row That mark our place; and in the sky The larks still bravely singing fly, Scarce heard amidst the guns below. We are the Dead. Short days ago We lived,felt dawn,saw sunset glow, Loved and were loved,and now we lie In Flanders fields. Take up our quarrel with the foe: To you from falling hands we throw The torch; be yours to hold it high. If ye break faith with us who die We shall not sleep,though the poppies grow In Flanders fields. |
フランドルの野に ケシの花が咲く 十字架の間 列また列をなして それはわれらの居場所を指し示しているのだ そして空には ヒバリたち なお勇敢に謳いながら飛んでいる ほとんど聞こえないが 地上の銃声で われらは死者だ ほんの数日前までは生きていた 夜明けを感じ 夕日の輝きを見て 愛し 愛され そして今は われらは横たわる フランドルの野に 引き受けてくれ われらの敵との戦いを 君たちに われらの手から放り出された このたいまつを 君たちのものだ 高くかかげてくれ もし君たちが 死んだわれらとの約束を裏切るなら われらは決して眠れぬだろう いかにケシの花が咲こうとも フランドルの野に |
1917年、アメリカが第1次大戦に連合国側で参戦した年にアイヴズは戦争の歌3部作を書きました。3曲3様に異なったテーマと雰囲気を持つユニークな作品です。その第1曲は第一次大戦でも屈指の激戦となった西部戦線を戦ったカナダの軍医・マクレーは1915年、戦死した仲間を悼むために書いた詩がこちらです。結構世に知られたもののようで日本語のサイトで邦訳しているものもたくさん見つけることができました。彼自身も(ドイツ軍の使った毒ガスの後遺症という説もありますが)1918年に戦病死しています。
重々しくラ・マルセイエーズが伴奏で奏でられたあと、イギリス国歌やアメリカの軍歌が断片的に織り込まれながら、しかし沈鬱に戦死者の思いが切々と訴えられて行きます。
( 2016.10.02 藤井宏行 )