The little black boy |
小さな黒人の少年 |
My mother bore me in the southern wild, And I am black,but O! my soul is white! White as an angel is the English child, But I am black,as if bereaved of light. My mother taught me underneath a tree, And,sitting down before the heat of day, She took me on her lap and kissèd me, And,pointing to the East,began to say: “Look at the rising sun: there God does live, And gives His light,and gives His heat away, And flowers and trees and beasts and men receive Comfort in morning,joy in the noonday. “And we are put on earth a little space, That we may learn to bear the beams of love; And these black bodies and this sunburnt face Are but a cloud,and like a shady grove. “For when our souls have learn'd the heat to bear, The cloud will vanish; we shall hear His voice, Saying: `Come out from the grove,my love and care, And round my golden tent like lambs rejoice.' “ Thus did my mother say,and kissèd me; And thus I say to little English boy: When I from black and he from white cloud free, And round the tent of God like lambs we joy, I'll shade him from the heat till he can bear To lean in joy upon our Father's knee; And then I'll stand and stroke his silver hair, And be like him,and he will then love me. |
ぼくの母さんは産んだんだ ぼくを南の野生の土地で だからぼくは黒人さ だけどおお ぼくの心は真っ白だ 天使みたいに白いのはイギリスの子 だけどぼくは真っ黒だ まるで光を奪われたみたいに ぼくの母さんは教えてくれた とある木の下に 腰かけて まだ昼間の暑さが来る前に ぼくを膝に乗せて ぼくにキスして 東を指さしてこう言ったんだ 「ご覧なさい 昇るお日さまを 神さまはあそこに住んでいて 光を下さり 熱を与えて下さるの そして花たちも木々も 動物も人間も頂いてるのよ やすらぎを朝に 喜びを昼間に そして私たちはこの地上小さな場所を与えられたの 受け取ることを学ぶようにって あの愛の光線を だからこの黒い体も 日焼けした顔も 雲でしかないし 森の陰のようなものなの だから私たちの魂がこの暑さを受けることを学んだら 雲は消えるでしょう、神様の声が聞こえるの おっしゃるのよ:森から出てきなさい わが愛し慈しむ者よ わが黄金の天幕のまわりで 子羊たちのように喜ぶのだ って」 こんな風に母さんは言って ぼくにキスしてくれたんだ だからぼくは言うのさ イギリスの子にも: ぼくが黒い雲から 君が白い雲から自由になって 神さまの天幕のまわりで 子羊みたいに喜ぶ時には ぼくは君に陰を作ろう 熱さをさえぎり君が耐えられるように 喜びのうちに寄りかかれるように われらが父の膝に それからぼくは立ち上り 君の銀色の髪をなでて きみのようになる そうしたら君もぼくを愛してくれるだろう |
シンコペーションの効いたブラックミュージックのような、しかしどこか聖歌を思わせる美しい音楽です。作曲者のカウエルは前衛音楽でならした人ですがこれはとても聴きやすいリリカルな音楽になっています。決してそんな内容ではないのですが、肌の色の差別と言葉尻を捕えられかねないからでしょうか。カウエルは第1節は省略して曲をつけています。上の歌詞ではその第1節も載せておりますので聴かれるときにはご注意ください。
( 2016.09.25 藤井宏行 )