Beherzigung Lieder nach Gedichten von J W von Goethe |
肝に銘じること ゲーテ歌曲集 |
Ach,was soll der Mensch verlangen? Ist es besser,ruhig bleiben? Klammernd fest sich anzuhangen? Ist es besser,sich zu treiben? Soll er sich ein Häuschen bauen? Soll er unter Zelten leben? Soll er auf die Felsen trauen? Selbst die festen Felsen beben. Eines schickt sich nicht für alle; Sehe jeder,wie er's treibe, Sehe jeder,wo er bleibe, Und wer steht,daß er nicht falle! |
ああ 何を人は求めるべきなのか? 平穏な暮らしをしている方が良いのか? 固く自分に執着する方が良いのか? 駆けずり回っている方が良いのか? 家を建てる必要があるのか? テントの下で暮らすべきなのか? 堅固な岩を信頼して良いのか? だが硬い岩でも揺らぐのだ 一つのことが皆のために合うことはない めいめいが見るのだ 自ら行ったことを めいめいが見るのだ 自らの居る場所を そして立っている者は倒れぬようにせよ! |
ゲーテ歌曲集の中でもほとんど取り上げられることのない幻の作品となっています。まだ20代のゲーテがワイマール滞在時代、その行動が一部の人々の顰蹙を買っていたことに対し書いた詩だと言われています。音楽も深い思いに沈んでいくようなどっしりとしたもの。耳を惹き付けるようなメロディではありませんがヴォルフらしいアイロニカルな曲です。
( 2016.09.10 藤井宏行 )