沙羅の木 |
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褐色(かちいろ)の根府川石(ねぶかはいし)に 白き花はたと落ちたり、 ありとしも葉がくれに 見えざりしさらの木の花。 |
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まだ鴎外存命中の1917年に作曲されたもので、鴎外の邸宅の庭の夏椿のことを歌っています。詩人の33回忌の昭和29年には信時潔がメロディをつけていますが、いずれも今となっては知られざる曲となってしまったでしょうか。
( 2016.07.29 藤井宏行 )