Treibe nur mit Lieben Spott Spanisches Liederbuch(Weltliche Lieder) |
世俗歌曲第4番 「いくらでも僕を笑うがいいさ」 スペイン歌曲集_世俗歌曲集 |
Treibe nur mit Lieben Spott, Geliebte mein; spottet doch der Liebesgott dereinst auch dein! Magst an Spotten nach Gefallen du dich weiden; von dem Weibe kommt uns Allen Lust und Leiden. Treibe nur mit Lieben Spott, Geliebte mein; spottet doch der Liebesgott dereinst auch dein! Bist auch jetzt zu stolz zum Minnen, glaub',o glaube: Liebe wird dich doch gewinnen sich zum Raube, wenn du spottest meiner Not, Geliebte mein, spottet doch der Liebesgott dereinst auch dein! Wer da lebt in Fleisch,erwäge alle Stunden: Amor schläft und plötzlich rege schlägt er Wunden. Treibe nur mit Lieben Spott, Geliebte mein; spottet doch der Liebesgott dereinst auch dein! |
いくらでも僕を笑うがいいさ、 かわいい娘よ 笑われる時が来るんだよ 愛の神に いつの日か君も! せいぜい馬鹿にして楽しむがいい お気の済むように 男にとっては女ども次第なんだから 喜びも悲しみも いくらでも僕を笑うがいいさ、 かわいい娘よ 笑われる時が来るんだよ 愛の神に いつの日か君も! 今はいかにもてるか自慢していても いいかい、おい、いいかい 次は君が愛に打ち負かされ 心を奪われるのさ 僕のこのざまを笑っているが、 かわいい娘よ 笑われる時が来るんだよ 愛の神に いつの日か君も! 君も生身の人間なら覚えておくことだ どんな時でも 愛はある日突然目覚めて はげしく打ちかかり胸を射るもの いくらでも僕を笑うがいいさ、 かわいい娘よ 笑われる時が来るんだよ 愛の神に いつの日か君も! |
かわいい娘にちょっかいを出してみたら肘鉄を喰らっちまった・・・という情けない男の恨み節。
ヴォルフ協会のヒュッシュによる戦前の格調高い歌唱では、不当な仕打ちに対する真面目な抗議といった面持ち。それが戦後のトップ歌手フィッシャー=ディースカウ氏にかかると技巧的で滑稽味の勝るものに様変わりです。しかし真打はかの自然児的名歌手へルマン・プライです。その甘美で能天気な歌唱にかかると失恋の深刻さもどこへやら。嘆いているのか口説いているのかわからないようないい加減ぶりが笑わせてくれます。
テノールのヴェヒターはどちらかというとヒュッシュ寄り、新全集のベーアはF=D氏寄りと感じましたが、本家に比していささか徹底度不足にも思われました。
( 2003.5.25 甲斐貴也 )