La dernière feuille |
最後の一葉 |
Dans la forêt chauve et rouillée Il ne reste plus au rameau Qu'une pauvre feuille oubliée, Rien qu'une feuille et qu'un oiseau, Il ne reste plus en mon âme Qu'un seul amour pour y chanter; Mais le vent d'automne qui brame Ne permet pas de l'écouter. L'oiseau s'en va,la feuille tombe, L'amour s'éteint,car c'est l'hiver. Petit oiseau,viens sur ma tombe Chanter,quand l'arbre sera vert. |
裸で荒れ果てた森の中 もう何も小枝には残ってはいない 一枚の見捨てられた哀れな木の葉の他には ただその一枚の葉と一羽の小鳥 私の心にも何も残ってはいない 歌うためのただひとつの愛の他には けれど激しくうなる秋の風は それが聴かれることを許さない 鳥は飛び去り、木の葉は落ちる 愛も消え去る、もう冬なのだから 小鳥よ、わが墓の上に来て 歌っておくれ、木が緑になったときには |
トスティのフランス語の詩による歌曲、ゴーティエのものまで出て参りました。この詩はショーソンが曲をつけたものがありますが、あまり知られてはおりません。トスティのものはそれよりも更に知られざる歌曲でしょうか。ショーソンの精緻なものに比べると、もっとゆったりとした大味のイタリア歌曲ですが、なかなか捨てがたい魅力のメロディの佳曲です。マッテウッツィのトスティ歌曲集に収録されておりましたので、他のフランス語の珍しい歌曲と共にぜひ味わってみてください。
( 2016.02.28 藤井宏行 )