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Die Spröde    
  Lieder nach Gedichten von J W von Goethe
お澄まし娘  
     ゲーテ歌曲集

詩: ゲーテ (Johann Wolfgang von Goethe,1749-1832) ドイツ
      Die Spröde (1796)

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


An dem reinsten Frühlingsmorgen
Ging die Schäferin und sang,
Jung und schön und ohne Sorgen,
Dass es durch die Felder klang,
So la la! Le rallala!
So la la,rallala!

Thyrsis bot ihr für ein Mäulchen zwei,
Drei Schäfchen gleich am Ort,
Schalkhaft blickte sie ein Weilchen;
Doch sie sang und lachte fort:
So la la! Le rallalala!
So la la,rallala!

Und ein andrer bot ihr Bänder,,
Und der dritte bot sein Herz;
Doch sie trieb mit Herz und Bändern
So wie den Lämmlein Scherz,
Nur la la! Le rallala!
So la la,rallala!

すがすがしい春の朝
羊飼いの娘が歌いながら歩いていた
若くて、美しく、悩みなどなく
歌声は野原一杯に響いていた
ソ、ラ、ラ、レラララ
ソ、ラ、ラ、ラレラ

ティルシスが彼女にあげようと言った、キスの代わりに2頭の
3頭の子羊をすぐにあげるからと
けれど娘はいたずらっぽくちらっと彼を見ただけで
歌い、笑いながら行ってしまった
ソ、ラ、ラ、レラララ
ソ、ラ、ラ、ラレラ

次の男はリボンをあげようといった
3番目のは心を捧げると
でも娘はリボンも真心もつれなく追い払う
まるで子羊たちをからかって追い払うように
ソ、ラ、ラ、レラララ
ソ、ラ、ラ、ラレラ


まだ恋することを知らない、タカビーな美少女のある意味残酷さが見事に表現された曲ではないでしょうか。
このすぐ次の曲「恋に目覚めた娘」でカッコイイ男の子のことが好きになってメロメロになってしまう対比が非常に見事で、私はヴォルフのゲーテ歌曲集の中でも結構気に入っている曲のひとつです。
ぎこちないピアノの伴奏にのって、これまたなんとも初々しいというか堅いというか、「男の子のことなんか全然興味ないのよ」と片意地はっている少女の可愛い残酷さを歌います。
(声を掛けてくる男共があまりにダサ過ぎてシラケているだけのようにも聞こえるのがご愛敬)
各節最後の「ソ、ラ、ラ」が実にコケティッシュで笑わせてくれます。
この曲はシュヴァルツコップの十八番のようで、正規録音(EMI)の他にもフルトヴェングラーのピアノ伴奏で入れたザルツブルク音楽祭ライブもあります。後者は録音に難がありすぎていまひとつ凄さが十分に伝わってこないきらいがあり、お勧めはEMIの方の盤なのですが今手に入るかどうか?
ヴォルフの歌曲集も意外とすぐ手に入るヴァラエティーは小さいですね。

( 1999.10.10 藤井宏行 )


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